子どもが成長してからも続く両立の課題
「更年期 vs 思春期」に、どう立ち向かう?

育休復職後に実際に起こりうる事例をもとにケースディスカッションを行い、復職時の状況を疑似体験しながらマネジメント思考を学ぶ、「育休プチMBA」。この勉強会を主宰する株式会社ワークシフト研究所による「ワークシフト・カンファレンス 2021」が先月開催されました。各分野で活躍する専門家を招き、6部のセッションに渡って実施された今回のオンラインイベント。このコラムでは、育休者と復職者に向けたトークセッション「女性が両立しながら働くこと」の内容を元に綴っていきます。

 

「両立」というと、どこか未就学児を抱える母親のテーマと捉えられがちですが、子どもの成長に伴って、母親の両立のスタイルもどんどん変化します。20代、30代を過ごし、40代を迎えた母親たちが直面するのは、更年期に代表される自身の体の不調や多感な時期を迎えた子どもとの付き合い方。また、育児のキャリアも長くなる中で、考え方にも変化があるようです。「社会復帰」と「更年期との付き合い方」を中心に語られたセッションの内容を踏まえてお届けします!

まだまだ発展途上にある女性リーダーの登用と活躍推進

「ワークシフト・カンファレンス 2021」

組織のリーダーとして活躍する、4名のゲスト。中学生以上の子どもを育てながら両立を続ける母親でもあるみなさんは、20代、30代を過ごし迎えた40代をどのように過ごしているのでしょうか。

<登壇者ご紹介>

  • NPO法人ちぇぶら認定更年期ライフデザインファシリテーター 保田智子さん
  • ことのはスクエア代表 橋本恵子さん
  • 日経xwoman 副編集長 蓬莱明子さん
  • モデレーター:ワークシフト研究所 代表取締役 小早川優子さん

小早川さん(左上)、橋本さん(右上)、蓬莱さん(左下)、保田さん(右下)

登壇者のみなさんによる育休後の社会復帰の経験談から浮き彫りになってきたのは、女性の社会復帰における変化でした。以前は、出産や育休で一度会社を離れると、「復帰できるかな?」と不安になることが多かったのですが、今は働き続けることを前提に人生設計をしている人が多く、管理職に登用され、リーダーとして活躍する人材も出てきています。

 

ただ、女性リーダーが増えてきたとはいえ、会社単位では前例が少なく、初めて就任した際に仕事のやり方がわからない、相談できる相手がいないなど、整備が不十分な場合も多いのが現状。また、子育てのために部下よりも早く帰らなければいけない時の理解をどのように得るべきか、といった子育てとの両立の面でも問題を抱えることも現代の課題として残されています。

 

セッションでは、このような悩みを持つ女性管理職の方には、社外に目を向けて、ロールモデルとなるような輝いている方を参考にしてみる、役職に関わらず理解を得られる仲間を作る、といった実例も挙げられていました。

 

また、家庭ではやはり家族の協力が欠かせません。パートナーはもちろん、自立に向けて成長する子どもにも家事を分担してもらうことが、母親自らの仕事を両立し続ける近道です。

折しも2022年4月から育児・介護休業法の改正がされ、男性も育休取得しやすくなるような雇用環境整備がなされます。こうした法改正もあり、より男性が家事育児をしやすい風潮になることを願います。

時期の丸被りで起こる「更年期 vs 思春期」

働く女性の両立を考える際、昨今では育休の情報こそ多いものの、その先の情報は極めて少ないのが現状です。たとえば、子どもの中学受験と仕事の両立について。都市部を中心に中学受験は加熱傾向にあり、母親の第一子出産の平均年齢が32.3歳(厚生労働省「人口動態統計」平成28年による)であることを考えると、仕事人として40代半ばの脂が乗っている頃にこのテーマにぶつかることになりそうです。にもかかわらず、「働きながら子どもの受験にどう寄り添うか?」という情報はまだ多くはありません。子どもの塾通いや受験勉強に伴う心身のケアに専念するため、育休を経て仕事に戻ったにもかかわらず、退職することを選択する人も少なくないと聞きます。

 

自分のライフイベントだけでなく、子どものライフイベントも含めて考えていくようになる40代。見過ごせないキーワードが、セッションで話題に挙がった「更年期障害」に関する悩みです。女性では一般的に45〜55歳の間が更年期とされるため、この時期が子どもの思春期にぶつかってしまうと辛さが二重になるのです。

男女の一生における性ホルモンの変化のグラフ時代の変化

思春期の子どもとの関わり方だけでも一苦労なのに、自分自身もホットフラッシュなど、更年期障害特有の症状に悩まされてしまっては、なかなか落ち着いて仕事ができませんよね。性ホルモンの変化による自律神経の揺らぎによって起こる更年期障害。個人差があるため一概には言えませんが、誰にでも起こりうることだからこそ、事前に知識を得ておくことと、家族の理解を得ておくことは大事になりそうです

 

ちなみに、更年期というと女性特有のトラブルというイメージがありますが、実は男性にも更年期障害があるようです。正式には加齢性腺機能低下症、LOH症候群と言われ、40歳以降の男性において男性ホルモンが低下してくるごとに精神・身体的ストレス、加齢による全身的変化、疾病、薬剤などの影響が加わり、女性の更年期障害に似た多種多彩な症状が現れることがあるというのです。となると、夫婦間はもちろん、親子間での会話の中で、家族の健康をテーマに話ができるといいでしょう。「こういう理由があって最近怒りっぽくなってしまう」といった共有があるだけでも、衝突を減らしたり相互理解のある関係性を保てるのではないでしょうか。

日ごろから家族で健康について話せる関係づくりを

今回のセッションで、夫、そして父親である私は、いかに女性のことを理解できていなかったかを思い知らされました。これは私の経験ですが、妻の妊娠を機に「産後の妻は夫を無条件に嫌いになることがある」と知り、驚くとともに、知識があることで互いにとって無駄なストレスを抱えずに済みました。

 

性ホルモンや心身のバランスに関する知識に疎いのは私だけでなく、世の中の男性、父親たちにも言えることかもしれません。だからこそ、夫婦そろって長く働き続ける上では、子どもも含めてこうした健康の知識を知っておく必要がありそうです。読者のみなさんも、「まだ先のこと」とは思わず、来たる時に備え、夫婦間・家族間で知識のシェアをし、その大切さを今一度再確認してみてはいかがでしょうか。

 

海外では、更年期を経た50代を超えてからが楽しいという明るい考え方があります。子宮がんや乳がんのリスクも減り、辛くても終わりがあるのを知ることで、いつか訪れるときをポジティブに見据えることができる。そう知っておけば、勇気をもって更年期を迎えることができそうですね。

ライター 山口 忠成
小学生の長男と未就学児の長女を持つ2児のパパ。メディアの構成などに携わる職業柄、あらゆることにアンテナを張ってきた中で、子どもや家族との関わり方、日常のワンシーンでの気づきなどを父親として切り取る。家族が豊かな方向へと足並みを揃えるには「パパによる子育てへの意識」が重要だと感じます。様々な側面を通して見えてくる新たな気づきを共有できればと思っています。

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