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2023.11.22 2024/02/06

「将来は経営の一端を担いたい」
エンジニア、ストラテジスト……キャリアに貪欲に

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「将来は経営の一端を担いたい」<br>エンジニア、ストラテジスト……キャリアに貪欲に

株式会社KADOKAWA Connected(以下、KADOKAWA Connected)は、多様なエンターテインメントサービスを展開するKADOKAWAグループ全体に対して、デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)を担っている会社です。2019年の設立以降、組織の生産性向上に寄与しながら、会社が創出する価値をより大きなものにしてきました。

今回インタビューしたのは、同社で「ストラテジスト」としてサービス/プロダクトマネージャーを担っている吉田美奈子(よしだ・みなこ)さん。エンジニアとして入社後、「やりたいこと」に正直に向き合いながら、キャリアを築いてきました。現在は妊活中でもある吉田さんに、キャリア構築において大切にしてきたことや、今後の展望などについてうかがいました。

入社のきっかけは「男女の壁がないこと」
現在は横断的に戦略を立てる“ストラテジスト”

吉田美奈子さん / オンラインで取材しました

私は2013年に、現在はグループ会社となった株式会社ドワンゴ(以下、ドワンゴ)に入社しました。就職活動では「誰かの人生を楽しくできる業界」で働きたいと思っていましたし、「男女の壁がないこと」を大切に考えていて、ドワンゴはそれを体現している会社でした。

現時点で勤務しているKADOKAWA Connectedは、主にKADOKAWAグループに対してDX支援をしている会社です。私が所属しているIntegrated Data Service部は大きく3つのチームに分かれていて、1つ目が「Data Platform Service」と呼ばれる、データ活用の基盤システムを設計・構築・運用するチーム。2つ目は「Data Solution Service」という、具体的なデータの活用を支援するチーム。それから3つ目は、データに基づいて課題抽出から解決、トレーニングなどを総合的に支援する「データ民主化支援サービス」です。

人事上、私は「課長」として部下のマネジメントをしていますが、業務上では「ストラテジスト」という、サービス/プロダクトマネージャーを担いながら、事業戦略を立てるポジションにいます。具体的な業務は、Data Platform ServiceとData Solution Serviceの2つを横断的に管理しながら、長期的視点で計画を立てることです。サービスの3年後、あるいは5年後に目を向けながら、計画策定や予算立案を遂行しています。

入社2年目で葛藤するも、次々と新たな業務にチャレンジ
チームの中で気がついた「自分の強み」

KADOKAWA Connectedの「データウェアハウスサービス」チーム

私はもともと「エンジニア」として株式会社ドワンゴに入社して、最初は課金システムの保守運用業務を担当しました。自分の作ったものがサービスに組み込まれて、世の中の誰かに使われる。そういった経験は貴重でしたし、仕事のおもしろさを実感することができました。

一方で、入社から2年が経ったころ、プログラミングや技術が大好きな先輩や同期のように、技術一本で食べていくのは難しいな、と気が付いて……。これからのキャリアを考えたときに、「今のままでいいのかな。どうしよう」と悩むことが増えてきたんです。

ちょうどその時期、「自分はシステムの整備に関わっているけど、そのシステムが誰にどんな影響を与えているのかを知らないな」と考えさせられる出来事が重なったりしました。結果的に「“作る仕事”だけではなくて“数字を見る仕事”もおもしろそう」という好奇心と、仕事の幅を広げたいという思いもあって、希望して「数値基盤セクション」に異動し、さらなるステップアップとしてKADOKAWA Connectedへの所属を選びました。

さらに、現在の部署で経験を積むにつれて、チーム全体に関わるようになりました。そうすると、より広い視野で「改善したい部分」が見えてきたんです。「この環境では、みんなが仕事の見通しを立てられない」「もっといい環境をつくれるんじゃないか」など思うところがあって、思い切って、タスク管理の仕事も担当させてもらえないかとお願いしました。

タスク管理って、自分が日常的にしていたことだったんです。このツールを使って、こうやって管理して、こんなふうに運用して。そういった細かい段取りは「誰でもしていること、やっていること」だと思っていたのですが、苦手としている人が意外に多くて。「これは私にとっての強みなんだ」と気がつくことができました。

それが、私がリーダーとしてマネジメントを担当するようになったきっかけでもあります。

チームで働くからこそ、自分の強みを客観的に知ることができて、可能性を広げられたのだと思います。

妊活と仕事の両立に励む現在
「生きること」を大切にしたい

箱根強羅公園「熱帯植物館」にて。シダが大好きで、よく温室のある植物園へ

数字管理やタスク管理がしたい、課長がしたい、ストラテジストがしたい。今振り返っても、自分のやりたいことに次から次へと手を挙げてきましたね(笑) 私に任せていただけて、本当にありがたいと思っています。

私は性格的にも、興味があることにはどんどん挑戦したいタイプです。「このまま終わりたくない」「将来は何か大きなことを成し遂げたい」という思いもあって、具体的な目標をこれから明確にできたらと考えています。

とはいえ「仕事=人生」だと思ってはいなくて、ワークライフバランスも考慮しながら生活しています。もちろん生きるために仕事は必要だし、自分の責任をまっとうすることは大事です。けれど、仕事のために生きているわけではないので、「生きること」を大切にしたいんです。

私は現在、妊活に取り組んでいます。自分のやりたいことを任せていただく中で、抱えている業務が多くなってきたので、今は妊活と仕事の最適なバランスを試行錯誤している最中です。「仕事と妊活の両立は難しい」ということが社会問題としてよく話題に上りますが、いざ自分が当事者になってみると、やはりその両立ってすごく難しいですね。

しかし、幸いにもKADOKAWA Connectedや現在のチームは、理解を示してくれる職場です。妊活をしていることは職場にオープンにしていて、妊活中である今のうちから、周囲の協力も得ながら仕事量を調整させてもらっていて、非常にありがたいです。

将来は経営を担うことも視野に
女性が抱える社会課題に、なんらかの「解」を

普段のオンラインミーティングでも、腰が楽に感じる着物を愛用

これから妊活が進めば、仕事に比重を置くことがさらに難しくなると思っています。

しかし、私としては仕事を辞めるという選択肢はないため、自分にとってどのような働き方がベストなのかを考えながら、家庭と仕事との両立を実践し、女性活躍の前例もどんどん増やしていく必要があると思っています。

仕事での私の将来的な目標は、経営の一端を担うことです。数年前『経営を見る眼』という本の読書会が社内で開催されたときに、声をかけていただいて参加しました。それがとても楽しくて「経営っておもしろいなあ」という思いがずっと私の中にあります。日本は資本主義社会ですから、経営が分かっていれば、自分がやりたいこと、実現できることが増えるとも思うんです。

そうはいっても、一般的に、女性が現代社会で自分の望むキャリアを築くには、やはり難しさがあります。周りを見ても、子育てをしながら経営をしている人は身近にいないし、社会的にもまだまだレアケースだとは思うんです。

KADOKAWA Connected自体は男女の壁がありませんし、一人ひとりの特性を生かして立場や役職に関係なく仕事を任せてくれます。けれどそんな中でも、仕事と妊活のバランスを取ることの難しさを日々感じています。

女性がより輝ける社会にするために、社会としてやらなければいけないことは、たくさんあるはずです。私自身が自分の人生を通して、何かしらの「解」を見つけていきたいと思っています。

ライター

紺野天地

ライター、文筆家

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