駐妻が抱えるモヤモヤ…… もう一度働きたいけどどうすれば?
~第1回・元駐妻向けキャリア支援プロジェクト【前編】(イベントレポート)

駐妻にとって、自分のキャリアをどうするか? は悩みのタネのひとつ。

駐在帯同中は働きたくても働けず、帰国してからは「ブランクがある自分に仕事ができるのだろうか?」と自信を失い、常に不安が付きまといます。

また、海外では駐妻同士のつながりが強く悩みも共有しやすいですが、帰国してからはなかなか同じ境遇の“元駐妻”に出会う機会もなく、ひとりで思い詰めてしまう方も少なくないようです。

 

そんな元駐妻たちのライフキャリアを考えるきっかけを作るべく、ママ支援コミュニティHimemamaと本ラシクの共催によるキャリア支援プロジェクトが開催されました!

テーマは「新しい働き方を知る、みつける、考える」。全3回のプログラムのうち、第1回目の様子をレポートします。

駐在帯同を機に退職。また仕事を始めたいけれど……

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このプロジェクトの運営メンバーは、ラシクの運営母体である株式会社ノヴィータ代表・三好に加え、共催Himemamaより世界戦略チーフ鎌田薫さん(元ロンドン駐在)、本部スタッフ松浦亜矢子さん(元バンコク駐在)、松浦理恵さん(元マンチェスター、デン・ハーグ駐在)と、駐在帯同経験者ばかり! まさに元駐妻の元駐妻による元駐妻のためのプロジェクトです。

また、講師としてキャリアコンサルタントの小橋友美さんを迎え、駐妻が抱えるキャリアにまつわるモヤモヤを紐解くお手伝いをしていただきました。

 

ワーママ向けのキャリア支援は近年よく耳にしますが、一度仕事を辞めた女性、中でも駐妻に特化したものはまだまだ珍しいですよね。

駐妻向けキャリア支援プロジェクトに参加くださったみなさまに、まずは来場の動機を伺いました。

 

  • 駐妻になってキャリアがリセットされてしまい、中々社会復帰が難しいと感じていたため。(元ハーグ駐妻/滞在期間3年半)
  • 駐在帯同前はバリバリ働いていたので、駐妻時代は仕事をしていない自分に悩みました。子どもを産んで帰国後、今後の人生を含めたキャリアを考えており、同じような境遇の方の意見を聞いてみたいと思いました。(元マレーシア駐妻/滞在期間4年)
  • 駐在帯同をきっかけに現在は主婦。近い将来働きたいので、その一歩を踏み出したく申し込みました。自身の経験を客観視したり、いろいろな方の多様なお話を聞いたりして、今後のキャリアをより具体的に考えていきたいです。(元ロンドン駐妻/滞在期間3年)
  • 駐在帯同のために退職しました。駐妻経験を得た今の私に合った働き方や職場を知りたいです。(元ロンドン駐妻/滞在期間4年9ヶ月)
  • 帰国後、仕事復帰したいという漠然とした思いはありますが、何から手をつけたら良いのかわからず、考えの整理や同じ境遇の方とお話する機会が欲しかったためです。(元香港、サンフランシスコ駐妻/滞在期間7年)
  • 海外駐在を活かした仕事や社会貢献に興味があるため。(元ロンドン駐妻/滞在期間3年半)
  • 年内の仕事復帰を考えています。以前勤めていた会社に戻るか、新しい職場を探すか悩んでおり、今後の方向性を整理するために参加しました。(元ロンドン駐妻/滞在期間2年弱)

 

いろいろな理由が挙がりましたが、根っこの思いは「考えを整理して、どんな働き方をするのか覚悟を決めたい!」ということ。

全3回のプログラムでみなさんの心境にどのような変化が生まれるのか楽しみです。

夢から醒めてモヤモヤ…… 駐妻ならではの喪失感

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続いて、駐在帯同前と現在の「働く」「仕事」「キャリア」にまつわる心境の変化について思い思いに語っていただくべく、来場者のみなさんとキャリアコンサルタントの小橋さんを交えたワークショップが行われました。

ぽつりぽつりと話し始めるみなさんでしたが、その内容は「あるある」「わかるわかる」と互いに共感し合えるものばかり。その一部をご紹介します。

駐在帯同中に「働く」「仕事」「キャリア」について思ったこと

  • 自分の都合ではなく家族の都合で仕事を辞めなければならなかった上、駐在中は「帯同家族」「母」でしかない。SNSで日本の友達の近況を見て、自分は戦線離脱してしまったんだと失望した
  • 日本にいたときはバリバリ働いていたのに、駐妻になることが決まって退職。仕事をしていないことで、社会から認められていない感じがした
  • 自分でお金を稼いでいないことが、これほど辛いとは思わなかった
  • 帰国後、何かの役に立つかも! と資格の勉強をした
  • ほぼ毎日定時で変える現地の人を見て、働くことの価値観が変わった

 

仕事をしていないことに対する虚無感、夫とはいえ人が働いて得たお金で生活する罪悪感。

慣れない海外の地で働く夫を支えることも立派な労働のはずですし、妻である自分自身も日本では起こりえないトラブルへの対応等、日々「やらなくてはいけないこと」が発生してはいます。

それでも、「仕事がない」というのはそれだけで、何とも言えない焦燥感を生むものなのですね……

 

一方で「『絶対に残業はしない』『子どもの送迎はパパの仕事』『リモートワーク可』といった柔軟性の高い働きぶりを目にし、自分も取り入れてみたいと思った」、という意見も駐在国のエリアを問わず見られました。

 

帰国後、「働く」「仕事」「キャリア」について思ったこと

  • 「軸」が定まらない。どんな働き方、生き方をすればいいのかわからなくなった
  • 日本ではそもそも子どもを保育園に入れることすら難しい。
  • 駐在帯同中に資格等取ったけど、帰国したら自分よりさらに上のレベルの人ばかりで、仕事にはならない
  • 駐在帯同中にいろんな経験をしたし勉強もした。でもそれが日本でどう活かせるのかわからない
  • 海外でワークライフバランスの取れた働き方を知り、新しい価値観に触れて刺激があった。でも帰国したら、日本は元の価値観のまま。働き方も古いままでがっかりした。
  • 駐在帯同中は日本よりもいい環境で生活でき、周辺国への旅行を楽しむこともできた。でも、日本に帰ってきてからは子どもの教育や自分のキャリア等、考えなければいけない現実問題が山積みで、夢から醒めたような感覚があり、モヤモヤする


様々な文化に触れ視野が広がったものの、それを日本でどう活かしたらいいのかわからない。

むしろ、多様性を目にしてしまったからこそ自分の軸がブレてしまった気すらする…… その上、海外のような「子育てと両立できる働き方」はまだまだ日本では難しいという現実も合わさり、ますますどうしたらいいのかわからなくなってしまうという堂々巡り。

本プロジェクトへの参加動機にも多く見られた「仕事を始めたいが、何から手をつけたらいいかわからない」というのも、この辺りが理由なのかもしれません。

 

また、将来の帰国を見越して資格を取ったり勉強をしたり、というのも駐妻あるある。

迷走していろいろとやってはみたものの、ふと「これって本当に私のやりたいことなんだっけ?」と我に返るという話も駐妻界隈ではよく耳にする話です。

キャリアコンサルタントの小橋さんからは「夢から醒めると、普通はハッとするはず。ですが、『夢から醒めてモヤモヤする』というのは駐妻ならではだと思います」とコメントがありました。

 

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このワークショップを通して印象的だったのは、赴任する前の仕事に対するスタンスが、バリキャリ、バランス派、専業主婦と人それぞれ違っていても、帯同期間中に誰もが「喪失感を抱く」ということ

駐妻経験者が抱える負の感情の正体とは一体何なのでしょう?

 

続く後編では「駐妻モヤモヤあるある」を解き明かす、キャリアコンサルタントの小橋さんによる講義の様子をレポートします。

 

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第1回後編はコチラ
第2回レポートはコチラ
第3回レポートはコチラ
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取材協力/小橋友美、鎌田薫

駐妻とキャリアの狭間で

高野 萌奈

東南アジア在住。夫の転勤を機に退職、駐在員の妻「駐妻」に。思いがけずスタートした海外生活で試行錯誤を重ねる日々を送っています。

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