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2019.11.25 2023/05/17

育休中のスキルアップが人気!
ママ専門のWEBデザイナー養成講座にLAXIC(ラシク)編集部が潜入

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育休中のスキルアップが人気!<br>ママ専門のWEBデザイナー養成講座にLAXIC(ラシク)編集部が潜入

家族アルバムアプリFamm(ファム)をご存知ですか? Fammは子どもの写真や動画を簡単に共有、印刷できるファミリー向けのアプリです。子育て中のママを中心に140万人の会員を誇るFamm。そんな日本最大級のサービスを提供するのが、今回編集部が取材に伺った株式会社Timers(タイマーズ)です。

Timersは上記サービスの他にも、ママ向けのWEBデザイナー養成講座を全国で開催しています。同社執行役員の栗城さんによると、この講座は毎回すぐに満席になってしまうほどママに大人気なのだとか。その背景には、子育てと両立しやすい仕事や働き方への高い関心があるといいます。これまで100名以上のワーママと一緒に働いたご経験を持つ栗城さんに、ママ人財のポテンシャルの高さやアウトプットの高さ、そしてWEBデザイナーという仕事の魅力についてお伺いしました。 

同時に、今回はLAXIC(ラシク)編集長の鎌田※も開講中の授業に潜入! 体験のようすもレポートします。
※2019年時点

140万人の登録を誇る人気家族アプリの運営会社がママ専門のWEBデザインスクールを立ち上げた理由

WEBデザイナーは手に職を付けたいママに人気の職種です!

編集部:栗城さんは、現在はもちろん、前職でもたくさんのママ人財とお仕事をなさってきたそうですが、まずは、男性の目から見たワーママの印象をお聞かせいただけますか?

 

栗城良規さん(以下、敬称略。栗城):弊社は子育て中のママ向けのサービスを展開していることもあり、社内ではパパママ社員も多く活躍しています。私自身は、前職のITメディア会社でも100名以上のママ社員と一緒に働いてきました。 子育て中のママ人財に共通して言えることは、ポテンシャルとスキルの高さですね! 具体的には、責任感の強さや時間当たりの生産性の高さ、コミュニケーションスキルの高さなどを実感しています。

 

編集部:私もいちワーママとして、どれも共感できるキーワードです。

 

栗城:ワーママのみなさんは、何といっても時間に対する意識が高いですよね。一般の社員が8時間かけて行う仕事をその半分ちょっとの時間でクリアする集中力は「すごい!」の一言です。子育て中は、子どもの急な発熱など予測不可能なことも多いので、みなさん常に緊張感がありますし。あとは、キャリアが止まってしまうかもしれないという一種の危機感が目の前の仕事への責任感を生み出しているようにも感じます。

 

株式会社Timers執行役員 栗城良規さん

 

編集部:確かにワーママにとって危機感は良くも悪くもつきものですね。LAXIC(ラシク)でも、実際に子育てや妊活、夫の海外赴任帯同などでキャリアのブランクを体験した方を数多く取材してきましたし、現役のワーママもまた悩みながら奮闘していますから。

 

栗城:ただ、一方で、スキルもポテンシャルも高いのに、周囲に気を遣いすぎたり、遠慮しすぎたりしている人も多いなと感じていまして…… たとえば、「時短で申し訳ない」とか。 アピールポイントがたくさんあるのに、必要以上にへりくだってしまうのはもったいないな、と。 これは当事者の問題というより雇用する会社側の問題も大きいと思うので、ママたちにはもっと自信をもって働ける環境が必要だと考えています。

 

編集部:なるほど。そうした想いもきっとこの講座の立ち上げの原動力になったのでしょうね。

 

栗城:受講を検討している方から 「何のために仕事をしているのか分からなくて……」という声をよく聞くんですが、仕事が忙しくて子どもと過ごす時間が少なくなるのは辛いですよね。 せっかくポテンシャルが高いのにもったいないなとも感じてしまいます。

 

編集部:わかります! 収入のため、自分自身のキャリア継続のためとはいえ、子育てを犠牲にはしたくないですから。

 

栗城:「子どもと一緒にいたいけど仕事もしたい!」 というのは贅沢やワガママではなく、当たり前のことだと思うんです。子どもと一緒にいる時間を確保しながら責任のある仕事をしたい、という気持ちに応えられる場を提供したいという想いからママ専門のWEBデザイナー養成講座を立ち上げました。WEBデザインの仕事は在宅でできるケースも多く、女性に人気の職種です。スキル獲得に時間がかかるエンジニアやプログラマーと比べても、WEBデザインは頑張り次第では短期間で仕事ができるレベルまで到達できるのも魅力ですね。

 

編集部:女性の感性が活かしやすいイメージもありますしね! 御社の講座は子どもと一緒に通学できて1ヶ月完結ということなので、忙しいママにはありがたいなと思います。

 

栗城:受講生の約9割は会社員で育休中の方なんですが、実はこれはちょっと想定外だったんです。

 

編集部:というと……?

 

栗城:子育てをしながら手に職を付けたい、在宅で働きたいという方はどちらかというとフリーランス志向の方だと思っていたからです。でも、蓋を開けたらほとんどが育休中の方で。

 

編集部:確かに、在宅ワークなどママに嬉しい働き方といえばフリーランスが浮かびますよね。でも、9割が育休中のママとはすごいですね。

 

栗城:最近は育休をスキルアップや学びの機会にしようと考えるママが増えているようですね。これまでWEBデザインとは無縁のお仕事をしてきた方が、「この機会に手に職を付けて社内でキャリアチェンジをしたい」 、「ゆくゆくは異業種や異職種で転職をしたい」 などとお話されています。もちろん、フリーランスを志望する方もいらっしゃいますが、社内でキャリアアップを考えている方の多さには驚きでした。やはりママ人財は意識が高く、優秀な方が多いですね。

鎌田編集長自ら、講座を体験!

今回は、恵比寿にある本社にお邪魔しました。講座は全5回で、週に1~2回行われています。1回の授業は3時間で、平日の午前中に開講されているのもママには嬉しいポイント。保育園や幼稚園に子どもを預けて通学する方、子どもと一緒に通学する方などさまざまです。1回あたりの最大人数は8名と少人数。毎回定員を大幅に上回るお申し込みがあるそうですが、未経験者向けに開講していることもあり、あえて少人数制で行っているのだとか。ちなみに今回は1名急なお休みがあり、7名のママが真剣に受講しています! 受講生のお子さんは1歳前後が多く、急な体調不良は日常茶飯事。お休みしても授業の録画とオンラインフォローでサポート体制は万全。これもママには嬉しいポイントです。

 

今回は4回目の授業で、HP上の色や背景、画像のサイズなどを調整する「CSS」を学んでいます。受講生のほとんどがWEBデザイン未経験者で、Mac自体初心者という方が大半なんだとか。とはいえ、今回は4回目の授業とあってみなさん慣れた手つきで操作しているのが印象的です!

 

普段はMacユーザの鎌田ですが、WEBデザインは今回が初挑戦。使い慣れないアプリにドキドキしながら必死に授業を受けています。周りの受講生に刺激を受け、その横顔も真剣そのもの!

 

講師は第一線で活躍するプロが担当。クラスは少人数制なので、一人ひとりを丁寧にサポートできます。自宅での復習時も専用のオンライングループページで質問をすると講師からスムーズに返信が来るという手厚さ。受講生の満足度は5点満点中4.8点というのも、なるほど頷けます。

 

子どもと一緒に通学する方に嬉しいのがキッズスペース。教室の隣にあり、専門のスタッフが常駐しています。授業は1時間ごとに休憩があるので授乳などもスムーズです。キッズスペースに常駐するシッターは、資格保有者であることはもちろん、幼稚園・保育園での勤務経験が1年以上のプロ。急な体調不良などイレギュラーを除き、シッター1名あたり子どもは2名までと保育園より手厚いサポート体制が整っています。

 

今日の授業も、開始から1時間のタイミングで10分間の休憩タイムに入りました。編集部は、みなさんの貴重なお時間をいただき、3名の方にインタビューを行いました。

小林さん:私はいま育休中で、子どもは4ヶ月です。会社では総務の仕事をしていて同じ部署に復職予定ですが、以前からWEBデザインに興味があったので受講しています。スキルを活かしていずれ社内で違う仕事にチャレンジしたいです。この講座はキッズスペースがあり、休憩時間に授乳をしながら授業に集中できるのが嬉しいです。

池田さん:子どもは4歳と0歳で、私も現在育休中です。通販サイトの会社のカスタマーサポート部署で働いているのですが、正直誰でもできる仕事だなと思い危機感があります。今後のキャリアを考えて「手に職を付けたい」と思い、チャレンジしました。ゆくゆくは今の会社でWEBデザインの部署に異動して、最終的には勤務地がもっと近いところに転職したいなと考えています。

鈴木さん:今日は7ヶ月の子どもと一緒に来ました。毎回プロのシッターさんがいらっしゃるので、私は安心して授業を受けられます。私もいま育休中なんですが、残業が多い仕事なので、この機会にスキルを身に付けてゆくゆくは転職したいなと考えています。在宅ワークが可能なフリーランスの道も考えてみたいですね。

手に職を付けてキャリアアップ! ママの学び直し&スキルアップの先にはさまざまなチャンスが

受講生の作品例。 中には受講中にフリーランスとして企業の制作物を受注する人も。

編集部:鎌田の真剣な眼差しからは付いていくのにやっと! という雰囲気もありましたが、みなさん初心者なんですよね!?

 

栗城:全部で5回のうち今日はもう4回目ですからね。 Macに触るのが初めてという方は毎回半分くらいいらっしゃいますが、実践ベースの授業を通してぐんぐん成長していきます。1ヶ月集中というのは、ある意味厳しさもありますが、みなさんポテンシャルが高く目的意識も明確なので、しっかりとスキルを習得しています。仲間の存在も大きく、みなさん切磋琢磨していますよ。

 

編集部:確かに、仲間の存在はモチベーションを維持する上でも大切ですよね。 やはり全員ママという安心感も大きいのでしょうね。

 

栗城:それは大いにありますね。これまで全国で250名以上の修了生を輩出してきましたが、実は離脱した方は1人もいないんです。

 

編集部:離脱者ゼロ……! それはすごいですね。

 

栗城:育児で忙しいママなので、私たちも離脱しない工夫をいろいろと考えています。「1ヶ月集中」がまさにその一例ですね。育休中の方が多いとはいえ、数ヶ月をコミットするのは難しいので、あえて短期集中にしています。その分厳しさもありますが、みなさん目的が明確な方が多いので本当に頑張っていらっしゃいます。

 

編集部:子育ても仕事も自分らしく頑張りたいというママたちの想いが伝わってくるようです。

 

栗城:オンライングループで誰かが質問したら講師が答える前に分かる受講生が答えていたり、互いの成長を支援し合える雰囲気なんです。ちなみにオンライングループは今は期ごとに設定しているのですが、来年以降は修了生の横断グループを作ろうかなと考えています。地域や期をまたいで交流できる仕組みをつくればよりシナジーが起こるんじゃないかなと思い新たなコミュニティづくりを検討しています。受講して終わりではなく、私たちのサポートもずっと続いていきますから。

 

編集部:今後の展開も楽しみですね!

 

栗城: 11月時点で関東・関西・名古屋、そしてこの先は福岡などでの開講も予定しています。

 

編集部:最後に、修了後の活躍について教えてください。

 

栗城:進路は大きく3つあります。一つ目は復職して活躍するケース、二つ目は企業に就職するケース、そして三つ目がフリーランスで活躍するケースです。ケースによってさまざまな事例がありますが、たとえば企業でマーケターをしているある修了生は、講座を受けるまでは外注していたバナー制作などは自分でできるようになったと話していました。また、ディレクターとして復帰した方も、社内のエンジニアやデザイナーと全くロスなくコミュニケーションできるようになり仕事がしやすくなったと話していました。

 

編集部:みなさん素晴らしいですね!

 

栗城:他にもWEBの部署に異動できた方や、アパレル業界出身でIT企業へ就職が決まった方、在宅で毎月数万円~10万円の収入を得られるようになった方などもいます。

 

編集部:みなさんのキャリアの今後が本当に楽しみですね。栗城さん、今日はありがとうございました!

ママの働きたいニーズは実にさまざまですが、子育てとの両立はどのママにも共通するテーマ。育休中のママの意識とスキルの高さを拝見してとても刺激をもらいました。今は個人向けに開催しているWEBデザイン講座ですが、今後は、企業向けの研修という形でもサービス展開したいと考えているそうです。産休前のサポートや、復職前のスキルアップ講座として実施できれば、企業にとってもCSRを超えた実務ベースでの競争力アップにつながるのではと話していました。

<編集長 鎌田より、体験談>
お互いママ同士ということもあり、授業開始前から和気藹々の雰囲気。私には正直“暗号”のように聞こえたコーディングにも、みなさん遅れることなく取り組んでいてスキルと意識の高さを実感しました。私も4歳と1歳の子どものママとして、仕事も育児も諦めたくないという想いはとても共感しますし、みなさんのチャレンジを心から尊敬しました。

プロフィール

執行役員 栗城良規(くりき よしのり)さん

株式会社Timers

設立年:2012年5月11日
オフィス:東京都渋谷区恵比寿南一丁目1番9号岩徳ビル4階
従業員数:44名(2019年11時点)
事業内容:子育て家族アプリFamm、 ママ専門WEBデザイナー養成講座

問い合わせ先:school@famm.us

ライター

ラシク 編集部


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