東京・中央区を子どもたちの「ふるさと」にしてあげたい
パパたちが地域コミュニティを作るワケ

ラシク・インタビューvol.103

日本橋パパの会ファウンダー・前代表/育フェスCHUO副実行委員長 鹿子木 亨紀さん

勝どきパパの会/Daddy Park Training 山本 真一郎さん

Daddy Park Training代表/勝どきパパの会 植木 大輔さん

中央区にパパが活動主体となっている「日本橋パパの会」「勝どきパパの会」「 Daddy Park Training(ダディ・パーク・トレーニング)」という3つの団体があります。

中央区で地域活動を続けてきたグループが「子育て世帯を元気にする」こと「つながる」ことを目標に2015年から開催しているファミリーイベント「育フェスCHUO」にも、これらの団体のメンバーが深く関わっているとのこと。

今回、実行委員として「育フェスCHUO」に携わっている3人のパパ(時に、Daddy)たちに、パパ主導の地域活動をはじめることになったきっかけや今後の展望についてお伺いしました!

地域のパパ友を作りたい!と保育園に貼り紙をしたことから始まった

育フェス

築地魚河岸で開催した育フェスCHUO2017の様子

編集部:パパが主体の地域活動をするようになったきっかけってなんだったのでしょうか?

鹿子木 亨紀さん(以下、敬称略。鹿子木):私は「日本橋パパの会」というものを2011年に発足しました。そもそも最初のきっかけは地域にパパ友が欲しいなと思ったことなんです。子どもの保育園への送り迎えをしていたのですが、ただ保育園に行っているだけではパパと仲良くなれないんですよ。そこで、勇気を出して保育園に張り紙をさせてもらったんです。「パパの飲み会をやりましょう!」と。

その結果、10人のパパが集まって飲み会をしたんですよ。そのあと、他の保育園にも貼り紙をして、いろいろなパパが集まるようになり、WEBに強いパパたちがHPを作ってくれたり、フェイスブックページを作るなどして、現在メーリス会員は200人ほどになりました。
目的は「日本橋にパパ友の輪を広げること」。基本的な活動としては、2ヶ月に一回、定例でパパ飲み会をすることです。その他、パパが集まってやりたいことを持ち寄るという形にしていて、次第に部活が立ち上がるようになり、パパラン部や写真部・動画部・チャリ部・神輿部・テニス部などそれぞれの活動も始まりました。


編集部:
では、勝どきパパの会はどのようにして始まったのでしょうか?

山本 真一郎さん(以下、敬称略。山本):2014年末に勝どきに新しい保育園ができて、いろんな保育園から移ってくる人たちが多かったんですね。僕もその保育園に子どもを預けていたのですが、あるパパがプリントを配って「家族で集まって食事でもしませんか」ということになったんです。何度か飲んでいるうちに、年代も近く地方から移り住んでいる共働きの家族が多く、意気投合したのが始まりです。今年になって、これだけ集まっているし、「勝どきパパの会」として対外的なコラボなども積極的にやっていこうということになりまして、代表の白木を中心に正式に発足しました。


編集部:
植木さんがされているDaddy Park Training(以下、DPT)というのはどんな活動なんですか?

植木 大輔さん(以下、敬称略。植木):勝どきパパの会にも足を突っ込みながら、やっている別の活動です。僕自身アメフトで実業団に入ったり、アメリカにプロとして行ったりした経験があるのですが、2016年1月に、仲のいいパパ友と走り始めたのがきっかけで、今は50人ほどのメンバーがいて、相当ハードにトレーニングしています。

編集部:なぜパパではなくダディなのでしょうか?

植木:僕のイメージでは、パパというのは、イクメンであったり「優しいパパ」のイメージなんです。それももちろん大切ですが、もう少しワイルドに、肉体的にも精神的にも経済的にも強く家族を照らせるのが「ダディ」というイメージです。活動は週末の朝6時半〜8時までで、トレーニングをしてから家族との時間が取れるようにしています。

Daddy Park Trainingにはみんなパークネームがあって、例えば先輩ダディでマラソンを相当ハードにしている人には「レジェント」というパークネームがついてますし、「大将軍」「ペレ」「白ちゃん」とかいろんな名前があるんです。呼ばれたい名前がある人はそれを聞くのですが、ない場合は、僕らがインスピレーションから勝手に決めていますね・・・(笑)。

男性って上下関係つけたがるんですよ。でもそれが入ると、街のコミュニティって一気に変わっていくので、それを壊したくって、パークネームで呼ぶことにしています。

パパが集まるには「組織立てること」「目的」が大切

Daddy Park Trainingの様子

Daddy Park Trainingの様子

編集部:ママが最初仲良くなって、パパもそれに加わるというケースが多いと思うのですが、皆さんの団体はパパが主導なところが新しいと思ったのですが。

鹿子木:ママたちは公園で知り合いでなくても井戸端会議が始まったりすると思うんですね。でもパパたちは公園で井戸端会議が始まることってないと思うんですよ。でも「飲み会するよ」と言うと出てくるんですよ。パパは組織立ててやれば人が集まるんです。

植木:「組織立てる」と言うことがすごく大切だと思っていて、誰がリーダーで目的が何なのかがわかると、それに対して集まってくると思うんです。公園で何気なくおしゃべり自体を楽しむと言うのは、苦手なパパが多いと思います。


編集部:
パパが地域の中で集うメリットってなんでしょうか?

植木:僕は一番はビジネスに活かせるかどうかだと思っているんです。DPTの50人のメンバーから知の共有や刺激まで、いろいろなものをもらっていますね。

山本:僕の場合は、子どもたちにふるさとを作ってあげたいという気持ちがあるんですね。僕田舎から出てきて、地縁もないし、子どもたちが「ホーム」と感じられる場所を作ってあげたいなと思ったんです。パパ同士が仲良くなることで、家族同士の結びつきになりやすいと思うんですね。そして顔見知りが増えることで、ネットワークができてそれがコミュニティになり、子どもにとってのふるさとにつながっていくと思うんです。

鹿子木:日本橋って昔から住んでいる人もたくさんいるのですが、町会って最初は参加のハードルが高かったりするんですよね。でも、日本橋パパの会ならメールを出すだけで入会できるし、飲み会にふらっといくだけでも地域のパパ友ができるわけですよね。だから、地域活動の一歩として日本橋パパの会を使って欲しいなと思ってますね。

セーフィティネットを強化することで、子どもたちが中央区を自由に動き回れるように

右から 山本さん、鹿子木さん、植木さん

左から 山本さん、鹿子木さん、植木さん

編集部:皆さん、それぞれの地域活動をされていますが、これからどのように子育てや地域活動に携わっていきたいなと思いますか?

鹿子木:日本橋パパの会は未就学児のパパをメインとしているので、私自身は設立5年を目処に代替わりをして代表を交代しています。私自身も小学校のPTAや町内会に関わるようになり、新しい関わりも増えていきてはいますが、日本橋パパの会で出会ったパパ友の輪はずっと残るわけですよね。そうやってどんどん地域の縁を増やしていくのが理想だなと思います。

山本:勝どきパパの会にしても、DPTにしても、会社でも家庭でもないサードプレイスとして存続していきたいと思っています。その中で、「みんなで子育て」を実践していけたらと思っているんです。共働きってすごく忙しいじゃないですか?うちも共働きなんですけれども、夜の時間の調整はかなり大変な訳です。困った時に誰かに頼める環境を作っていけたらと思うんですね。

植木:僕は「東京のベイエリアに住む朝から活動的なダディ」という新しいライフスタイルを提案していきたいんですよね。「勝どきってカッコいいらしいよ」ブランディングをグローバル標準の中でしていきたいんです。その一つをトレーニングを通じたコミュニティ作りを通して行なっています。

山本:子どもたちが中央区を駆け回ることができるようになればいいと思うんですよね。セーフティネットが強化されたら、子どもたちが中央区を自由に行き来できると思うんです。僕自身は勝どきという場所は、一時的に住む場所として、便利だから選んだのですが、勝どきパパの会をやって、コミュニティができることで、やはりここで住み続けたいと思っていますね。

いろんな地域からいろんな人が集まる東京という場所で、コミュニティという地域活動は学校・PTAから派生して女性が担うものになりがちなところがあります。子どもが保育園の頃から、パパが担う地域活動によって、地域に及ぼす影響は変わるものは大きいと思うのです。ぜひ、「組織立て」ながら「目的」を持って、いろんなパパたちが地域活動を生み出し、参加して欲しいなと思います。

鹿子木 亨紀さんプロフィール
日本橋パパの会 ファウンダー・前代表 育フェスCHUO実行委員会 副代表 中央区子ども・子育て会議委員(第一期) NPO法人ファザーリング・ジャパン 賛助会員
日本橋小網町在住。京都出身。 共働きの妻と、小学校2年生の息子との3人家族。 職業は港区の金融機関で働くサラリーマン。趣味はパパ友の指導で始めたマラソン。 地域にパパ友を増やしたいとの願いから2011年「日本橋パパの会」を立ち上げ、200人規模に拡大。現在は小学校のPTA活動にも精を出す。
HP:日本橋パパの会
山本 真一郎さんプロフィール
Daddy Park Training 副キャプテン 勝どきパパの会 メンバー 育フェスCHUO実行委員会 メンバー
中央区勝どき在住。福岡県出身。妻、6歳の息子と1歳の娘の4人家族。 仕事は、外資系複合企業にて事業部人事。走って挙げれるビジネスプロフェッショナルを目指す。 広告代理店勤務の妻と共に、キャリア、家庭、自己の充実を同時に実現するべく日々奮闘中。
HP:勝どきパパの会 Daddy Park Training
植木 大輔さんプロフィール
Daddy Park Training キャプテン(代表) 勝どきパパの会 メンバー
中央区勝どき在住。滋賀県出身。妻、5歳の娘の3人家族。 アスリートのキャリアが長く、野球(甲子園3回)を経て、大学よりアメフト。2年連続日本代表。実業団チームでは社業との二足のわらじで日本代表5回、米国プロ(マイナー)参戦(1シーズン)を経験。現在は引退し、2社目となる人材コンサルタント企業にてセカンドキャリア支援に従事。 現在も2足目のわらじで【トレーニングで街づくり!】をテーマに、週末早朝からエネルギーあふれる中央区Daddyの新しいライフスタイルを提案すべくDaddyParkTrainingを運営中。
HP:Daddy Park Training 勝どきパパの会

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文・インタビュー:宮﨑晴美

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