タイ日系企業での執行役員を経て日本で起業したワーママが語る仕事と育児、そして“女性としての家庭でのポジショニング”

ラシク・インタビューvol.9

プロビティ・グローバルサーチ株式会社 高藤悠子さん

家庭と仕事の両立について、みんなでディスカッションする場がないと考え、なければ自分で開催しようと昨年5月より「ワーキングマザーサミット」を主催している高藤さん。会社の業務の範囲を超えて、すぐ動き出すその行動力は「さすが!」の一言です。初回の「ワーキングマザーサミット」はメディアで活躍する著名人も多く参加するほど人気となり、熱い議論が交わされたそう。その後も、いろんな国の事例をシェアするなど、テーマを変えて開催されています。実は高藤さん、元々はタイの人材紹介企業で執行役員を努めていたほどのパワフルワーママ。高藤さんが、日本への帰国や起業を考え始めた理由や、子育てと仕事の両立、また家庭がうまくいく大切な!本当に大切な!秘訣までいろいろ伺いました。

ワーママだけでなく、パパも共に語る場を作りたい!

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宮﨑開催されている「ワーキング・ペアレンツサミット」、開催のきっかけと過去の内容を教えて下さい。

高藤さん(以下 敬称略)「仕事と家庭」について、職場で行うディスカッションのように話す場があればいいなと思ったのですよね。ないなら、自分で作ってしまおうと!楽しいと仕事以外のことでも何でもやってしまうタイプなのです(笑)。第1回のテーマは「仕事と家庭で相乗効果をあげるには」ということ。思いのほか、様々な職種の人が集まり、議論がかなり盛り上がりました。第2回は、スウェーデンから単身で日本に来ている方にご協力頂いて、スウェーデン式の共働きの様子を話してもらいました。いろんな国の事例をシェアできる機会を持ちたいなあと思っていたので。
実際恵まれているように映る「スウェーデン式」の制度やしくみは、きれいごとの女性進出ではなく、税金も高いため「都会では共働きでないと生きて行けない」という現実があるのです。また国の制度として男性も産休・育休をマストで取らなければいけないという制度もあるそう。スウェーデンの例を聞いて、日本の現状をみんなで語りながら白熱した議論が展開されましたね。でも、この問題を深く考えれば考えるほど、ワーママばかりが語るのではなく、ママ・パパが共に語る場になって欲しい。今後は「ワーキング・ペアレンツサミット」という名前で実施していく予定です。

なければ自分でやってみよう!という行動力と人を巻き込む力がすごいですね!タイでは人材紹介会社で執行役員をされていたそうですが、日本に戻って起業するきっかけはなんだったのでしょうか。

高藤主人がタイで仕事をしていまして、2004年の結婚のタイミングでタイに行きました。最初は専業主婦を極めようと思っていたのです。ただ、しばらく主婦をやっているうちに、自分に適性がないことに気付いたのですよね。人の適材適所を見つける仕事をしていたので、適性がない場所にいるのは耐えられなかった(笑)。そこで、タイに事業展開をし始めたばかりの日系の人材紹介会社に入ったのです。ちょうど、会社が大きくなるタイミングで、仕事がもう楽しくて楽しくて!ワーカホリックのように夜の10時11時まで仕事をしていましたね。
そのまま6年くらい働いた時子どもに恵まれ、産休・育休で1年半ほど休んだ後に復帰したのですが、今までと業務量や与えられた役割、部下の人数は変わらずに時短勤務で全てをこなさなければいけなかったのです。もちろん数字を上げる役割もあり、毎日、目の前の仕事をこなす事に精一杯で、長期的なプランニングをする時間があまり取れませんでした。実は、タイでは日本人のワーキングマザーってほとんどいないのです。そのため、子どもを預ける場所もありませんでした。頼み込んで、日本人向けの幼稚園で夜まで預かってもらっていたのですが、お迎えに行くと、2日前から働きはじめたばかりの人と、真っ暗な部屋で2人だけでいるのです。だんだん子どもが笑わなくなってきて、何のために仕事をしているのかな?と思いました。もう少し子どもとの時間が取りたいと、会社を辞める決心をしたのです。でも、仕事を辞めようとは思いませんでした。何でものめり込むタイプなので、専業主婦になったらお受験とかに一生懸命になってしまう。自分には仕事をしている方がいいと思ったのです。
タイで会社を辞めてすぐ、日本に一時帰国したのですが、人材業界で有名な方とお会いする機会があり「今の日本にはグローバルの波が来ているから、起業した方がいい」と言われたのです。そこから「起業しよう!」とスイッチが入りました。夫にすぐ相談し、みんなで日本に帰ろうということになりまして、その半年後には日本に帰国しています。起業を決めてから、1年未満で会社を設立していましたね(笑)。

行動力とスピード感が半端じゃないですね(笑)。では起業した前と後で生活は変わりましたか?

高藤私の場合、住む国が変わっているので、変化はすごく大きいですが、国のこと以外で言えば、起業した方が自由は効き、時間に縛られるストレスは少ないですね。また子どもにケアが必要な時は調整できるのがすごくありがたいです。

では、実際のスケジュールを教えてください。

(ある日のスケジュール)
5:00 起床、仕事、スケジュール確認
6:30 朝食用意、朝食 
(朝の時間に転職相談が入ることも)
8:30 保育園へ
9:00 仕事開始
12:00 アポイント、企業訪問など
17:30 お迎え
18:00 夕食作り
19:00 夕食
20:00 お風呂
21:30 子どもの寝かしつけ
22:00 一緒に就寝

働きながら子育てしていてうれしかった事はありますか?

高藤私の場合、なるべく仕事をしている様子を子どもに見せたいと思っているので、「ワーキングマザーサミット」の際にはいつも子どもを連れて行っています。その時、主催者として挨拶をしたのですが、息子が「お母さん先生だったね、かっこ良かった!」と言ってくれたのです。それはうれしかったですね。

家族という組織における、自分のポジショニングを考えた時、自分は「家族の太陽」でありたいと思った

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夫婦での家事分担はどうされていますか?

高藤掃除・洗濯・植物のケア、日用品の買い出しは主人がやってくれています。実は、最近主人の家事スキルがどんどんパワーアップしているのです。

すごいですね!その秘訣はなんですか?

高藤例えば、食洗機に食器を入れるという仕事は、空間認識の能力が必要で男性の方が長けている人が多いと思うのです。主人がやってくれたのを見て、「すごい!私じゃこんなに入れられない!」と笑顔で伝えていたら、食事の片付けも主人がやってくれるようになりました(笑)。男性って、女性が笑顔でいてくれる事がうれしいみたいですよね。「助かるわ!」「私にはできない!」と笑顔で伝えていたら、他にもいろいろとやってくれるように。男のプライドくすぐり作戦です(笑)。

分かっていても言えないのですよね。その言葉。参考になります!

高藤仕事をバリバリすると、自分の権利ばかり主張し合い、ケンカが多くなってしまいますよね。そんな時「どうしたら家庭がうまくいくのか?」ということ、「家庭という組織における自分のポジショニング」をいろいろと考えたのです。思えば今まで、仕事をずっとやってきて、男性と同等に働き、自分が「女性」だという認識が薄かったのですよね。子どもを産んで、自分は女だったのだと思いました(笑)。

家庭という組織を考えた時に、男性は男と暮らしたいと思っていない。女性を求めています。家庭という場所でお母さんがにっこりしていることで、家族みんなが外に出ていく力を蓄えられるなあと。今では、「家族の太陽」でありたいと思っています。

「家族の太陽」は名言ですね!具体的にどんなことに注意していますか?

高藤例えば、「お塩取って!」と言われた時に、今までは「自分で取ってよ!」と言っていたのですが、最近ではにっこり笑って気持ちよく取ってあげるようにしています。ただ、何度も続いたら、「ちょっと調子に乗っていない?」と言いますけどね(笑)。そういう細かい事に気をつける努力をしていたら、主人がいろいろなことをしてくれるようになりました。女の人の武器って「愛情」なんですよね。逆に男性の武器は「知恵と勇気」。家庭という組織の中では、私の武器は「愛情」ですので、愛情でみんなを包んであげたいと思っています。

我が身を振り返って反省しました。夫婦は2人しかいないので、日々を気持ちよく過ごせるようにすることは大切ですよね。では、仕事とプライベート含めて、今後の目標や夢を。

高藤仕事においては海外にも拠点を持って、日本と海外を行き来するようになりたいなあと思っています。プライベートでは、子どもを連れて、国内・海外問わずいろんな世界を見せてあげたい。私、やりたいことはすごく沢山あるのです。「半径5mの野望」という本がありますけれど、半径5mをもっともっと良くしたいし、例えばワーママとお年寄りが交流できる場を設けたいなあと考えています。

家庭という組織における自分のポジショニングを考えるあたりはさすが人材の仕事をされている方。でもこの部分、大切なのに仕事をしているとついつい、ないがしろにしてしまいがちな部分ですよね。日々の仕事は夫婦共に、家庭の環境から。まずは自分自身の家庭組織におけるポジショニングを考えてみませんか?

高藤悠子さんプロフィール
慶応義塾大学卒業後、新卒にてメーカーへ入社。海外営業部に配属。コンサルティング業界やMBAホルダーに特化した紹介会社へ転職。その後、大手人材紹介会社JACリクルートメントのタイ法人に入社。執行役員として現地でスタートアップの段階から日系売上高第1位まで規模を拡大することに貢献。常に社内トップの成績を残す。2012年に日本に帰国。国際ビジネス経験者/グローバルリーダー人材に特化したサーチ会社、プロビティ・グローバルサーチ株式会社を設立。
HP:http://probity-gs.com/

ワーママを、楽しく。LAXIC

文・インタビュー:宮﨑 晴美

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