子どもの才能を最大限に活かしたい!
受験フードアドバイザーに聞く、受験期のパフォーマンスを高める食事法とは?

ラシク・インタビューvol.158

台所文化伝承家/食育・受験フードアドバイザー/つながるキッチン代表 中原麻衣子さん

LAXIC読者のみなさんはお子さんの小学校受験や中学校受験を考えたことはありますか? 受験は本人だけでなく、ママも何かと大変! という話はよく耳にします。高校受験ならまだしも、小学校受験や中学校受験は親の努力やサポートが欠かせないようですが、実際、親にできるサポートとはどんなことでしょうか?

今回は「子どもの健康管理」という切り口から受験のサポートについて考えてみたいと思います。取材に向かったのは、受験期を乗り切る食事法について研究し、講座を開く『つながるキッチン』代表の中原麻衣子さん。受験当日を最高のパフォーマンスで乗り切るための健康管理と体調管理について伺いました。小学校受験や中学校受験を目指しているママだけでなく、子どもの健康につながる食事法を知りたいママも必見です!

主催する『ウカル飯ゼミナール』とはどんな講座?

編集部:受験生ママ達のための『ウカル飯ゼミナール』を主宰されていますが、どうしてこの講座を立ち上げようと思ったんですか?

 

中原麻衣子さん(以下、敬称略。中原):「食」で受験生ママたちのお役に立てたらと思ったことがきっかけです。私自身が中学校受験を経験していて、娘もまた中学校受験をしたので、受験期の過酷さを二度経験しています。娘の中学受験が終わった2018年に『ウカル飯ゼミナール』本講座を開講しました。

 

編集部:経験者として子ども側とママ側の両方の気持ちがわかるのは心強いですね。

 

中原:講座を通じて多くのママと触れ合っていますが、受験生の親たちはそれこそ藁にもすがる思いを抱えながら毎日お子さまとともに戦っています。みなさん、悩みながら本当に頑張っているので、受験ピークの時期ともなると、ママもいっぱいいっぱいになって涙したり…… でも、そうやって親子でどれだけ頑張ってきても、受験直前でインフルエンザなどの感染症にかかってしまったら…… 残念ながら実力は発揮できませんよね?

 

編集部:悔しいですが、どんなに頑張ってきても、受験当日に全ての運命が決まってしまいますからね。

 

中原:受験期は、とくに風邪やインフルエンザが流行る時期なので、子どもの健康管理は重要です。中でも、日々の食事のサポートこそが、子どもが受験期を最高のパフォーマンスで乗り越えるために親ができることではないでしょうか。

 

編集部:なるほど。健康な身体づくりがママにできる最大のサポートかもしれないですね。講座の内容は大まかにどんなものですか?

 

中原:『ウカル飯ゼミナール』は5講座の構成になっていまして、塾弁(塾に持っていくお弁当)、玄米、子どもの身体を知る、インフルエンザに負けない身体づくり、最終コンディションの整え方についてお話しています。学習塾の先生方とお話する機会があるのですが、先生が決まっておっしゃるのは、勉強は親が口出ししないで受験のプロである自分たちに任せてください、ということ。そして、お子さんの身体づくりはご家庭でお願いします、ということなんです。

 

編集部:先生が子どもの健康管理までは行えませんからね。

 

中原:そう。だからこの講座では小学6年生のラスト1年、受験のピークにあたる1月2月に向けて最高のパフォーマンスを引き出すよう逆算した講座内容になっていますが、小学2年生のママがすでに知っていれば4年後を見据えて今から対策ができるんですよ。

 

編集部:早ければ早いほど健康な身体作りに向けた食事を食べさせられそうですし、子どものコンディションも整ってくるんですね。実際に、中学受験だけでなく小学校受験を目指すママも講座を受けにきますか?

 

中原:お問い合わせはすごく多いですよ。もちろん受講可能ですし、講座では「成長期の子どもの身体にとって何が必要か」についてまずお話ししています。食事を変えると基礎体温が上がるんですね。つまり身体の免疫力が上がるんです。小学校受験、中学受験はもちろん、いろんなママに聞いてもらってお子さんの体調面に役立ててほしいです。

食とこどものパフォーマンスの関係は?
受験期を乗り切る「食」のアドバイス

編集部:そもそも子どものパフォーマンスを上げる食事とは、どんなことを指しますか?

 

中原:例えば、「脳の形成に必要な成分のレチシンを取りましょう」と言われても、ママたちは、具体的にどんな食材にその成分が入っているのか、そしてどんなレシピがいいのかわからないと行動に移せませんよね?

 

編集部:確かに(笑)

 

中原:なので、講座では実際のレシピ例をしっかりお伝えしています。しかも簡単に作れるものがほとんどです。

 

編集部:簡単に作れる食事は嬉しいですね。受験勉強期間中と受験当日では、食事内容も変わってくるのですか?

 

中原:変わりますよ。受験生は夏期講習が必ずあります。つまり、ママ達も40日間の“お弁当地獄” が待っているんです。塾弁の授業では栄養面はもちろんのこと、食中毒予防についてもお話しています。夏場は食材が痛みやすい時期ですからね。

 

編集部:お弁当地獄…… 確かに夏期講習は長いし、夏場で食材も痛みやすいし、健康面を考えながら毎日準備するママは気を遣いますよね。

 

中原:夏場はブロッコリーをお弁当に入れるのは控えたほうがいいですよ。ブロッコリーを茹でたあと、房の間に水分が残っていると痛みやすく食中毒の恐れも出てきます。

 

編集部:朝忙しいと茹でてチャチャっと水切りする程度で入れてしまいそう。お弁当のいろどりには最適な食材ですけどね…… 

 

中原:もちろん、ブロッコリーの水気をペーパータオルなどでしっかり拭くなら大丈夫。あとは、受験本番の1週間前、3日前、受験当日の朝ごはんはこんな食事がいいという内容も伝えています。

 

編集部:試験に勝つ! でカツ丼がいいとか、縁起を担いだメニューがいいってよく聞きますが、実際はどうでしょうか?

 

中原:絶対にやめてください(笑) カツ丼のように胃に負担がかかる重いものは試験当日も前日も良くないです。試験前日の食事は胃腸にやさしいもの、試験当日の朝ごはんは特別なことをしないことが鉄則です。

 

編集部:特別なことをしないことがポイントなんですか?

 

中原:試験当日は親も緊張していて、いつもと違ったことをしたがりますが、普段と同じが一番大切なんです。子どもだって、いつもと違った豪華な朝ごはんがでてきたら、ただでさえ緊張しているのにさらに緊張してしまいます。だから、いつもご飯ならご飯食、パンならパン食を用意しましょう。

 

編集部:親としては応援する気持ちを込めてもいつもより気合を入れて作ってしまいがちですが、受験当日は当たり前のことをしたほうがいいんですね。

 

中原:私はキッズメンタルの勉強もしているんですが、子どもの身体づくりだけでなく、精神面も踏まえてお話するようにしています。勉強のインプット量が多い時期は小学5年生ですが、小学6年生の夏以降は志望校対策がはじまり、過去問題をたくさん解くんです。やっぱり追い込みの時期で精神的にもつらいことも増えてくるから、身体だけでなく心もケアしてあげることが重要です。

 

編集部:メンタル面を強くさせる食材とかあるんですか?

 

中原:メンタル面を強くさせると言うより、イライラしがちならこういったレシピがおすすめですよ、とお話しています。その時、お子さんにも効果を伝えてあげてくださいと言っています。例えば、「明日はテストがあるからお魚にするね。なぜなら魚にはね、脳の働きがよくなる栄養素があって頭が良くなるんだよ」という言葉を一言添えてあげると、この言葉が魔法になって子どものエネルギーになります。

 

編集部:へー! 確かに、これは身体にいいものだ、と言って食べると実際に体調も良くなってくる気がしますものね。

 

中原:子ども達もそんな訳ないじゃんと思っていても、半分くらいは魚を食べたから頭が良くなるぞ! と思っているんですよ。そして、ママ達も同じことがいえて、何となくそれを食べさせてあげたほうが罪悪感も無くなります。

 

編集部:なるほど! それは両方にとって大切なことですね。

忙しいママでも実践できる日々の健康食事サポート法

編集部:健康になるための食事は毎日の積み重ねが大切だと思うんですが、仕事や家事、育児で日々忙しいLAXIC読者でも簡単に続けていけるんでしょうか?

 

中原:受講生の方は同じように忙しいママたちなので、大丈夫ですよ。

 

編集部:例えば、今日は時間がないからスーパーの総菜を買ってきて食卓に出す、ということをしても大丈夫なんですか?

 

中原:もちろん、仕事で忙しくて食事が用意できない日は当然あると思いますし、お惣菜や外食がある日があっていいんです。私もそういう日はあります。そこで、自分はダメなママだ、できないんだとマイナスに思うのではなく、次のご飯でデトックスすればいいよと伝えています。

 

編集部:デトックスですか?

 

中原:具体的にはデトックス食材として玄米を食べましょうと伝えています。5講座の1つに玄米講座を設けていてそこで詳しくお伝えしていますが、玄米にはビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれていて、食べたものの消化や代謝を助けてくれる働きがあります。つまり身体の中の悪いものを体外に排出してくれるんです。

編集部:白米の代わりに玄米を食べるといいんですね。中原さんも毎日玄米なんですか?

 

中原:私は週3日程度ですね。今は情報社会なので、玄米が悪いという情報も中にはあります。なんでもそうですが、メリットとデメリットの両方を知って正しい情報か自分でトレースする必要があります。

 

編集部:何がいいとか悪いとか、情報の出どころの信頼性を確認するのは必要なことですよね。

 

中原:だから玄米のデメリットと言われる理由もしっかり知ったうえで活用するといいです。玄米に含まれるミネラル、ビタミンなどは生野菜や海藻に多く含まれていますが、その食材をすべて準備すると大変ですよね? だったら、デトックスをしたい翌日に白米を玄米に変えれば忙しいママでもかんたんに活用できると思います。

 

編集部:毎日の食事準備はやはり大変なことだと思いますが、これだけは取っておいたほうが良いという食材はありますか?

 

中原:先ほどのレチシンの例のように、身体に何がいいかはネットで調べればすぐ出てきます。これを取ると良いと言うのはキリがないので、講座では逆に食の “引き算” をしましょうと伝えています。

 

編集部:引き算ですか? 具体的にはどんなことですか?

 
中原:例えば、小麦の頻度を下げること、また、冷凍食品の中には保存料、食品添加物、着色料など聞いたことがないカタカナや番号がパッケージの裏に表示されていたりします。便利なので頼りがちですが取り入れる頻度を減らしてみるとか、取り入れたら次の日は玄米を食べようとか少し意識を変えるといいですよ。

 

編集部:冷凍食品は夕飯だけでなくお弁当にも簡単に活用できて便利ですが、忙しいときに安心して活用できるものは何かないですか?

 

中原:保存料とか食品添加物を使っていない缶詰や真空パックのものがおすすめです。缶詰などは密封して真空状態で加熱殺菌してあるので保存料を使用しなくても日持ちがしますし、ストックしておけば地震など非常時にも活用できます。

 

編集部:簡単にできて子どもの身体にも良いオススメの缶詰活用メニューを1品教えてくれませんか?

 

中原:今の時期だと免疫力を高めるメニューがいいですよね。ツナ缶を活用した簡単サラダをご紹介しますね。

ツナ缶は鮪が原料なので、脳にいいDHAが入っています。野菜はニンジンやきゅうり、スナップエンドウなどその時期の旬のものを5~6種類ほど用意して食べやすいようにダイスカットします。野菜は粘膜を守ってくれて免疫力を向上する働きがあるビタミンC、Aなどが入っていますし、お子さんが好きなコーンやたんぱく質を補うささみを入れても美味しいですよ。味付けはマヨネーズで手軽に。苦手なお子さんはだし醤油やポン酢で味付けするといいですよ。

 

編集部:簡単に作れますし美味しそうですね!

 

中原:身体は食べたもので作られるけど、すぐに効果は感じられないかもしれません。3年経ってようやく身体の全部の細胞が入れ替わると言われています。ただ、3ヶ月で身体は変化しはじめるんです。だから継続が大切。食べるものを変えるだけでメンタルが安定したり風邪をひきづらいという効果も得られますよ。実際にうちの子たちは風邪をあまりひかないんです。食事で変わりますよ。

 

編集部:すごい! 子どもだけでなく、同じ食事を食べている家族全員の身体も健康になりますね。食については受験期だけでなく、早めに知って取り入れると、子どもの免疫力もますます上がりますしね。それでは最後に、自分はなかなか上手に食事を用意できないと感じているLACIX読者へメッセージをお願いします。

 

中原:頑張らなくていいですよ! とまずは伝えたいです。受講生保護者の方の中には、家庭で料理は作っているけど食の勉強をしていたわけではないしこれで大丈夫なのかな? という不安を持っている方もいらっしゃるんですが、それでいいんですよと伝えています。例えばご飯は毎日焚くとか、自分が実行できる最小限のことを続けていくことが何より大切です。ハードルを高くして自分にはできないとあきらめてしまうことが一番もったいないので、自分が決めた一つのことをやり続ければ大丈夫ですよ。

また、現在、新型コロナウィルスの現状を踏まえて、先の状況を立てていくことが非常に困難な状況ではありますが、『ウカル飯ゼミナール』をリアル講座からオンライン講座へ変更し、4月15日から『ウカル飯ゼミナール2020』参加者の受付開始することにしました。もっと詳しく話を聞いてみたい方は、是非つながるキッチンのホームページへいらしてくださいね!

受験期の子どものパフォーマンスを上げる食事法についてお話を伺いましたが、人の身体は食べた物で作られていることを改めて考えさせられました。小さい子どもがいるママ、妊娠中のママ、家族の健康を考えているママ、皆さんに当てはまる話かと思います。家に帰って改めて調味料や加工食品の成分表示を見ると、知らない成分や添加物が多くあって、これって身体にいいの?子どもがとっても大丈夫?という疑問が湧き、「食」についてもっと学ぶべきだと気づきました。何を選択するかは自分次第ですが、コツコツ続けていけば3ヶ月で身体は変わり始めるそう。10年先を見据えて少しずつ食事に気を付けたら家族の身体がどう変わっていくのか今から楽しみにもなりました。

中原麻衣子さんプロフィール
「身体は食べたもので作られる」を信条に、2012年に食育・料理研究家として事業をスタート。2018年まで2,000人以上の子供たちやその家族と食を通じて向き合ってきた。
小さな頃から本物の包丁など道具を使うこと、異年齢の子どもたちが一緒に料理すること、歳時記・旬など日本ならではの季節感を大事にすることなど、料理を教えるのにとどまらない「子供の成長に向き合う姿勢」が大きな支持を集める。

また、夫の出身地・熊本県山都町(やまとちょう)の美しい棚田風景に惚れ込み、休耕棚田の復活と安全で美味しい米作りをめざし地元農家と共に「オーナーシェア制度」の普及活動に尽力。

2017年からは、受験生向けの食を見直す事業にも力を入れている。受験・発表会・試合当日など、子どもたちにとって大切な日に最高のパフォーマンスを発揮するためには、日々の身体作りが基本。こどもの身体の発育と発達に必要な、育脳栄養学・美味しさ・やる気を出す仕掛け・食べて覚える文字通り身につく勉強法など様々な面から「受験と食」のテーマに取組み、好評を博している。

2018年、「自分がしたいことは料理の仕方を教えることではなく、旬の食材で美味しく安心な食事を作り季節感や感謝の気持ちをもって家族で食卓を囲む…という日本の家庭に当たり前にあった文化を伝えていくこと」と気が付き、「台所文化伝承家」の肩書きを掲げる。
HP:つながるキッチン

ワーママを、楽しく。LAXIC

文・インタビュー:北向由紀子

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