【子育てパパママSDGs特集】
白馬で雪山ワーケーションをしていると、気候変動と脱炭素について考えざるを得なくなった

ライターの飯田りえです。

今年は冬季オリンピックもあり、ウィンタースポーツが一層盛り上がっていますね。アクティブ兄弟を育てるわが家では、子どもたちが3歳ぐらいのころからスキーやスノーボードを始め、長野・白馬で雪山を楽しみながらワーケーションすることが冬休みの恒例行事になっています。近い将来「家族でバックカントリーに挑戦したいなぁ」ーそんな壮大な夢を抱いています。

 

今年は雪にも恵まれ、最高のドライパウダーを楽しむことができたのですが、ここ数年はずっと暖冬、雪不足に悩まされていました。「今年は大雪でよかったね!毎年こうだといいのにね」と次男。やはり気候変動の影響があるのでしょうか。

ひと冬で降る雪の量は減っているのに、ドカ雪が増えている


今年の大雪はラニーニャ現象(南米のペルー沖、赤道付近の海面水温が低くなる現象)が影響していると言われています。ユーラシア大陸上空の偏西風が北に上がり、その反動でシベリア大陸からの寒気が日本上空に西回りで入ってくるので例年より寒く、雪が多くなるのだとか。エルニーニョ現象とともに、4〜5年おきに影響があり、温暖化が進むとこの現象による影響が、より強くなると予測されています。(※気象庁のHPではエルニーニョ/ラニーニャ監視速報を出しているので、こちらで傾向を知ることもできます。)

 

こうした数年おきの現象とは別に、最近の傾向として、一晩で1メートル以上も積もるような「ドカ雪」が増えています。積雪地域におけるひと冬で降る雪の量は、昭和に比べて平成では少なくなっているのですが、1日の降雪量の平均値は増加。東京にも雪が積もったときも、たった数時間でみるみるうちに白銀の世界になりました。これは温暖化による影響が大きく、暖かくなることで水蒸気が増え、集中豪雨のような感覚で冬場は局地的な雪が増えているのです。今後もこうしたドカ雪傾向にありながら、数年おきに影響してくるラニーニャ現象も絡んでくる、というのが今後の雪の降り方なのだそう。

 

いずれにせよ、温暖化の影響を受けている中「今年は雪が多くていいね」と喜んでいられなくなりました。もしかしたら子どもたちが大人になったころに、日本でウィンタースポーツを楽しめなくなってしまうかもしれない。そんな不安に駆られたときに、白馬のゲレンデにあるカフェでPOWという活動を知りました。

気象庁​​エルニーニョ監視速報(No.353)

「地球には雪が必要だ」プロスノーボーダーが立ち上げた環境団体

気候変動に脅かされる冬を守るために、2007年からプロスノーボーダー・ジェレミー・ジョーンズがアメリカで立ち上げた環境団体「Protect Our Winters」通称POW(※)。今ではヨーロッパやカナダ、ニュージーランドなど世界13ヵ国に広がり、2019年には日本でも「冬を守る」という使命感のもと活動がスタートし、一つのムーブメントとして白馬を中心に、国内での活動の輪が広がっています。

このまま二酸化炭素の濃度が上昇し続けると、世界各地で温暖化と異常気象を引き起こすのはご承知の通りですが、日本の冬はどうなってしまうのか。POWのHPによると以下の通りです。

現在の気候と比較した場合、将来の気候(21世紀末)は、全国的に雪は減り、冬は短くなります。降雪量は北海道内陸の一部を除いて、全国的に減少し、特に本州の日本海側で大きな現象(約3.4m)が予測されます。(中略)現在の真冬の日数が45日の札幌では、21世紀末には7日になります。

え、札幌で真冬の日数が7日間だけ?もはや、ゲレンデどころの話じゃない。しかも1年間の平均気温が15.4度の東京は、現在の屋久島と同様19.4度近くになるとか。今の生活を維持することは、どう考えても難しいのが明白…。解決のカギは、やはり脱炭素なのでしょうか。

POW

実際に動き出した白馬村、世界から選ばれるゲレンデに…!

ゲレンデを目の前に途方に暮れていると、POW JAPANは白馬村と協力して脱炭素に向けて実際に動き出していました。すでに、自分たちが滑っていたゲレンデのナイター照明やリフトなどの電力は、再生可能エネルギーに切り替わっていましたし、2025年までにHAKUBA VALLEYエリア内の全スキー場が、再生可能エネルギーへの切り替えを進めているとか。夢を語るだけじゃなくて、気候変動対策の具体的な成果を出すために、実行して結果を出している点において、非常に共感を覚えました。

 

元々、ウィンターシーズンは外国からのゲストが非常に多かった白馬ですので(コロナ前はほとんどがオーストラリアやアジア圏から長期滞在で来られている方ばかり)、またインバウンドが戻ってきた頃にはゲレンデの多くの電力が再生エネルギーに切り替わり、「気候変動と向き合う白馬」として、世界的にも支持されることでしょう。

 

子どもたちともゴンドラに乗りながら「これって再生エネルギーで動いているんだって」とエネルギーについて自然に考えることができましたし、その流れで自分たちの生活の部分でも電力について考えるように。

四駆ガソリン車で白馬に通うわが家は「脱炭素」を語ってもいいのか

とは言え、脱炭素のことを考えると、私の中でいつも一つの矛盾が湧いてくるのです。

「家族のアクティビティのために、エネルギーを使うことは許されるのか?」

 

私たちの週末を支えてくれる車は、アウトドア向けの四輪駆動車だし、キャンプやスノーボードは大荷物なので出来れば車で行きたい。アウトドア向けの電気自動車や水素自動車が登場すれば、買い換えを検討しますが、現時点ではまだない。だから、大手を振って「脱炭素について、私は考えています!」とは言い切れないのです。

家庭内でのごみの量を減らし、省エネタイプの家電製品を使い、再生可能エネルギーの電力会社に変える、などはすでに実行済み。それでも、遠出をすることによってCO2を撒き散らしていることを思うと、これ以上、何ができるのだろう。車もスノーボードもやめた方がいいのか、でもそれではわが家にとっての持続可能性が…。

 

しかし、今回のPOWと白馬の取り組みを知り、新たな視点が一つ増えました。自分達の生活を見直しながらも、着実にアクションを起こしている団体や企業、地方自治体を応援することで、脱炭素のために行動できているのではないか。物を買う時だけでなく、出かける先を選ぶときもCO2削減努力をしている企業や団体、町を意識して選ぶ。そして、そのことを周囲に広めることで、貢献できるのではないか。今回の白馬のケースは偶然でしたが、やはり日頃からアンテナをはって、キャッチアップしておくことも重要だなぁ、と。

「わが家はスノーボードへ行く時に、再生可能エレルギーを使っているゲレンデを選んで通っています」これに気付いたときに、やっと自分の中で着地することができたのです。

 

SDGsのこと全般に言えるのですが、どこか「完璧じゃないと語ってはいけない」というような意識がありました。自信がなくて前に進めず、一人で停滞しているよりは、自分にはできなくても、活動している人たちを応援して、寄付して頑張ってもらう。そう関わっていく中で、知識も増えてきますし、違う形で行動できることが見つかるかもしれないな、と。身の回りを見直すことはもちろんですが、それだけでなく学んだり、声にあげたり、人に伝えたり、寄付したりすることも、持続可能性を考えると大事だな、と。

POWのサイトの中ではわかりやすく気候変動のことや、身近なところでできるアクションについても学ぶことができます。中でもPOW JAPAN CHANNELという動画があり、POWアンバサダーの佐藤亜耶さん(プロスノーボーダー)と気象学者の江守正多さん(国立環境研究所 地球環境研究センター副センター長)のセッションが非常にわかりやすくて勉強になりましたので、皆さんもお時間のある時にぜひ!
POW JAPAN CHANNEL

 

ライター 飯田 りえ
関西の女性誌編集部&MOOK編集部に勤務。とにかく自分で見て、歩いて、聞いて、食べて…… リージョナル誌編集者として7年過ごす。その後、結婚を機に上京しフリーに。雑誌、WEBを中心に幅広く執筆中。小学生2人の男子に振り回されながらも「成長を見届けながらしっかり育児を楽しみたい!」と日々アクティブに活動中。

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