血液検査で発覚!妊娠中の病気 トキソプラズマって何?
先日、弊社代表三好の妊婦報告があり、もう3年の前の事になりますが、自分の妊婦時代のことをふと思い返してみました。
このコラムをお読みいただいている方の中には、今、妊娠中という方もいらっしゃることと思います。楽しみなことも多い反面、不安に思うこともありますよね。
私は2度の妊娠、出産を経験しましたが、2回目の妊娠中にある病気に感染して、ずいぶん気をもみました。今回はこの時のことについてお話ししたいと思います。
「トキソプラズマ」ってなに?
突然ですが、「トキソプラズマ」という病気をご存知ですか? 私ははっきり言って、それまで聞いたこともありませんでした。妊娠中の血液検査で突然先生から「トキソプラズマに感染してますね」と言われました。どんなものか知りたくて周囲の人に聞いたのですが、誰も感染したとう人はおらず…。ネットで検索しても、情報が少なくて、本当に困り果てました。そんな時に、唯一ヒットしたのが、この方のブログでした。
いつか朝日が昇るまで
トキソプラズマ症というのは、世界中で見られる感染症で、全人口の3分の1の人が菌を持っていると言われています。健康な成人が感染しても大事には至らないことが多いのですが、妊娠中に感染すると胎児に影響が出る可能性もあるとのこと。
感染の原因として、生ハム、レアのステーキ、ガーデニングなどの土いじり、猫のフンなどが挙げられるそうです。先生に「生ハムを食べましたか? ガーデニングをやりますか? ネコを飼っていますか?」と聞かれましたが、どれも全く心当たりがなくて、つい笑ってしまいました。私、ガーデニングなんて一度もやったことない!

検査のために病院に
胎児に感染していないか、トキソプラズマの精密検査をしてもらうために、秋葉原の三井記念病院の小島先生のもとを訪れました。ここは、トキソプラズマ感染症合併妊娠を日本で一番多く取り扱っており、感染時期の診断ができる日本で唯一の施設。どの病院で診察を受けても、最後には必ずここにたどり着くと言われています。
検査を終え、結果が出るのは数カ月後。万が一、胎児にも感染していた場合を考えて、薬を処方されました。私自身の感染値はかなり高く、かなりの危険ゾーンだと言われました。
さらに、追い打ちをかけるかのように、もう1つの心配事が浮上。もし最初の妊娠時に感染していた場合、上の娘(当時2歳)も先天性トキソプラズマ症を発症している可能性もあるというのです。その場合、今は問題なくても、成人する前までに視力障害などの障害が起きることもあると言われました。
娘を連れて血液検査へ
「娘さんも血液検査をしてください」と言われ、小児科に行きましたが、2歳の子どもの採血は難しいと2カ所で断られ、3件目でようやく採血できました。動かないように大勢で娘を押さえつけるので、娘は大泣き。申し訳ない気持ちにさえなりました。
数週間後、結果は「異常なし」。上の娘はどうやら大丈夫でした。
その後、今度はお腹にいる息子の検査結果を聞きに、再度三井記念病院を訪れ
結果は…第二子も「陰性」でした。「本当に問題ないかは、生後1年経ったら再度検査に来てください。その時点で陰性なら大丈夫です」とのこと。とりあえず、ホッとしました。
命について考えた数カ月間
結果を聞くまでの数カ月間、これから生まれてくる命について真剣に考えました。ただ、不思議と落ち込む気持ちには一度もなりませんでした。「もし、陽性だったら、どういう対応をしたらいいんだろう? 耳が聞こえなくなったら、どんな学校に行けばいいのかな」と、色々と調べ、なぜかとても冷静でいられたのです。
幸い、1年後の検査でも問題はなく、今、息子もすくすくと元気に成長しています。

感染を疑われ悩んでいる時、先ほどのブログの方の体験談に本当に助けられました。その当時は、「私も体験した事をブログに書いて、誰かの役にたてば」と思っていましたが、あれから3年が過ぎてしまいました。今回、ふと思い出したましたので、忘れないうちに、今回書くことにしました。
もし周りに困っている方がいればいつでもご質問下さい。(そんなにいないとは思いますが)この記事が、少しでもどなたかのお役に立てたらうれしいなと思っています。