FPの考える「今」の住宅ローンの賢い使い方
今、住宅購入・ローンを考えるなら・・・
子どもが産まれると「そろそろ家を持ちたい」と、住宅購入や住宅ローンを考える方も多くいらっしゃるでしょう。
端的に言うと、今が買い時だと思います。しかも頭金はほとんど出せなくてもOK、ローンはフラット35で。
なぜ私がそこまで言い切るかをご案内します。
金利が最低水準から上昇開始
住宅購入資金の大きな要因になる住宅ローン。重要なのは利子の額を決める金利。流れとしては昨年末から今年頭に最低水準になり、今は上昇傾向にあります。
今後は・・・と考えると多少なりともこれからも上昇していく可能性が高いです。
となると早ければ早いほど低金利で借りることができる、ということになります。
借り方としては固定金利・変動金利と大きく分かれますがこれから上昇していくということを踏まえると断然固定金利の方が良いと言えます。
変動金利の当初数年間の1%を切る超低金利は確かに魅力ですが30年、35年と長く返済していく中のほんの数年。それ以降どんどん上がるリスクを取るほどのメリットとは思えません。
お勧めは全期間固定金利のフラット35。住宅金融支援機構から借り入れ、多くの金融機関で手続きが可能です。
その中で省エネルギー性や耐震性、バリアフリーなどの一定条件を満たせば当初5年または10年の金利引き下げがあるフラット35Sの対象になります。
金利引下げ幅は通常年▲0.3%。それが緊急経済対策の一環として来年1月29日までの申し込みで▲0.6%、通常の倍の引き下げとなっています。2015年7月だと融資率9割以下、返済期間21年以上のフラット35金利が年率1.61%でしたからフラット35S対象で年率1.01%となります。
肝心の一定条件というのも決して無理難題ではなく、新築や築浅の物件は条件を満たしている可能性が高いです。
現在既に住宅ローンを支払っているに対して借り換えも取り扱っています。
最初に頭金がなくてもOK、としたのもこの金利の低さからです。低金利で借りておいて資産はできれば保有して増やしていく、出来れば運用で増やせたらより良いですね。
ローンは借金なので早く返済したくなるでしょうが、住宅ローンに関してだけ言うと【それまできちんと仕事をして収入を得て健康な人が使える権利】だと思います。
あまり繰り上げ返済をしすぎると手元資金が少なくなり、生活に影響を与えかねません。掴んだ権利を行使するつもりで、ゆっくりの返済で良いと思います。
今年は優遇措置盛り沢山!
それ以外にも今年は住宅購入を促進する制度や税制の変更が沢山あります。
・消費税増税の負担を軽減する住まい給付金
・控除枠が拡大した住宅ローン控除
・復活した省エネ住宅ポイント
・住宅取得等に係る贈与税の非課税措置
・不動産取得税、登録免許税の減免
・火災保険・地震保険の改定
ここまで色々あると買うしかないかな、と思う方もいらっしゃるでしょう。
ただ、この流れに乗るためだけに住宅購入を急ぐことはやめましょう。住宅は一生ものです。急ぐあまり自分のライフスタイルに合っていない物件を購入してしまう…と結局住めなくなってマイナスになってしまいます。
あくまでも自分の住みたい物件が見つかったときの最後の後押しとしての流れだと思ってください。
ですから、まだ何も考えてなかった方はこういうときに一歩踏み出せるように普段から物件情報を収集することを始めたら良いのではないでしょうか。
文:1級ファイナンシャル・プランニング技能士 FP事務所f-design 清水斐