フリマアプリにカーシェアリング! 暮らしに身近なシェアエコから “持たない幸せ” を考えてみた

みなさんは、「シェアエコ(シェアリングエコノミー)」という言葉を聞いたことがありますか? クルマや家を気軽に貸し出すサービスや、街でよく見かけるようになったフードデリバリーのサービスなど、「シェアリングエコノミー」はここ数年、私たちの暮らしにとって身近な存在 となりつつあります。

でも、意味や背景は実際よくわからない…… という人も少なくないのではないでしょうか。今回、LAXIC編集部ではこの言葉に注目し、読者のみなさんと一緒に掘り下げながら考えていきたいと思います。

シェアリングエコノミーとは

インターネットを通じて、モノや場所はもちろん、スキルや時間などを共有(シェア)する経済を「シェアリングエコノミー」、略して “シェアエコ” といいます。

シェアエコは、持っている人があまっている分を誰かにおすそ分けし、与える側ももらう側もメリットを享受できる仕組みです。LAXIC読者の中には、フリマアプリでモノを売ったり買ったりした経験がある方も多いのでは!? これも立派なシェアエコです。

私たちの消費スタイルは、「シェア」とともにここ数年で大きく変わりましたがが、「シェア」は、単なる消費スタイルの変化だけでなく、経済のあり方や社会のあり方、そして私たちの生き方そのものを大きく変えようとしています。

そこで今回は「幸せ」や「豊かさ」という視点からシェアリングエコノミーについて考えていきたいと思います。

シェアエコはモノを持つ負担からの解放につながる?

ひと昔前まではモノを持つ、所有することが幸せの象徴でした。戦後の何もなかった時代を経て、テレビ・冷蔵庫・洗濯機という家電三種の神器に始まり、マイホームにマイカー。昭和の時代は「モノを持つこと」が豊かな暮らしの証という価値観でした。

時代は、令和。今はどうでしょう?

モノがあふれた平成を経て、社会のニーズは、物質的な豊かさから心の豊かさにシフトしはじめました。

たとえば、断捨離はわかりやすいですね。モノを捨てよう! もうモノはいらない! と、断捨離があれほどブームになったのは、多くの人が心のどこかで持ちすぎていることを「キツい……」と感じていたからではないでしょうか。

とはいえ、生活をするのに便利なモノはたくさんありますよね。

たとえば子育て世代にとってクルマは便利なモノです。とはいえクルマは高価で維持費もかかります。毎日乗る人にはいいけれど、たまにしか乗らない人には負担感がありますよね。

「だったらクルマは所有しなくていいのでは?」「必要な時にだけ使えればいい!」と、こんな需要から都市部で発展したのがカーシェアリングです。1台のクルマをみんなで共有し、シェアすればコストも抑えられる! と市場はぐんぐん成長。2030年には10年前の約9倍まで拡大するとの予測もあります。

身近なシェアエコの代表格、カーシェアリング

私たちの暮らしにもさまざまな「シェア」が根付いていますが、その一つがカーシェアです。

ママたちのクルマ事情前編後編」(IDOM社・norico掲載)では、座談会で複数のママたちが、わが家のクルマ事情について語っています。

参加者のひとりはクルマを所有せず「カーシェアリング」を日常的に利用しているとのことでした。理由は至ってシンプル。「私は運転ができないし、クルマを持っていたとしても平日は使わないのでもったいない」から。旅行など必要なときだけ利用するのが一番便利と考えたからです。

座談会とは関係ありませんが、カーシェアリングを利用している別の女性は、「子どもが生まれてからクルマを手放した」と話していました。クルマを手放したら、維持費にかかっていたお金で旅行をしたり、ちょっと贅沢な外食をしたり、忙しい日常とバランスをとるための「時間」に費やすことができたとのこと。

都心部に限定されるかもしれませんが、カーシェアリングはだいぶ浸透しているようですし、カーシェアリングを賢く上手に利用している家庭が増えている印象もあります。

ちなみに、最近では自分が所有しているクルマを「使っていない時に誰かに貸す」という新しいシェアリングサービスも登場しています。平日は夫が仕事でクルマを使い駐車場が空いているという場合は、その時間帯だけ、必要な人に貸す「駐車場シェア」もあります。ひと口にシェアリングエコノミーといっても、本当に多種多様なサービスが生まれているのですね。

自分の価値観があればマウンティングはなくなる!

norico「ママたちのクルマ事情」座談会より

話は前後しますが、座談会でカーシェアを利用している女性が興味深い話をしていました。

親しいママ友から「ウチのクルマに乗せてあげるよ」と声をかけてもらったときのこと。「乗せてもらうシーンが何度かあると、何となく申し訳ない気持ちになるんですよね。でも、だからといってクルマ買おう! とはならないんですよ」と彼女。「乗せてもらう時はきちんとお礼をするのは大事ですね」と前置きした上で、「みんなでお出かけということなら、うちはカーシェアでクルマを借りればいいだけ」とあっけらかんとしていたのがとても印象的でした。

「わが家はそんなにクルマ使わないからカーシェアで十分。これがウチの選択です」とハッキリしていて、ブレがない姿は清々しい! の一言。周囲の人に合わせるようにマイカーを購入するわけでもなければ、肩肘はってシェアエコの魅力を主張するわけでもなく、あくまで「わが家にとって心地良いもの」を選んでいるだけなのです。

 

未だに「母親同士のマウンティング」が話題にのぼることがありますが、マウンティングこそ、ひと世代前の「モノを持っていることが成功の証」という考え方に通じているのかもしれません。

もちろん、価値観は人それぞれですが、「〜あるべき」を押し付けるのは良くないですよね。そもそも幸せとは、誰かと比べて「わたしのほうが幸せだ」と確信するものではないはず。「あのウチはクルマがあるが、ウチにはない」といった、あるか、ないか、は、少なくとも、今の時代の幸せの基準ではないのではないでしょうか。

先ほど話にでた彼女のような〝自分の価値観をしっかり持ち、発信できる人〟が増えたら、不幸なマウンティングは減ることでしょう。「私は私」という自分ならではの幸せの価値観を持っているからです。

参考:IDOM社「クルマと家族」座談会・前編後編

これからの時代の豊かさのキーワードは「つながり」

モノやコト、情報、時間などを誰かとシェアすることで生まれる最も大きな価値は、もしかしたら「つながり」なのかもしれません。シェアの醍醐味は「貸し借り」という取引そのものだと思われがちですが、モノやコトなどを介して人と人がつながること自体に価値があると思うからです。

たとえば、あるママからこんな話を耳にしました。

「愛着を持って使っていたベビーカーをフリマアプリで売って手放すとき、新しい家庭でも大切にされてね、という気持ちを込めて、メッセージカードを忍ばせました。後日、アプリのメッセージ欄には、私も育児を頑張ります! というコメントが添えられていてとても嬉しかったんです」

実際に会うこともない二人の女性は、ベビーカーのシェアを通じて、一瞬ではありますが、心つながりを持ったわけです。

着られなくなった子ども服を売り、売ったお金で新しく子どもの服を買う。グルグルと循環していくなかで、得られる価値と幸せ。シェアリングエコノミーなんて言うと何か大きなことに感じるかもしれませんが、実は私たちの暮らしや人間関係に根付きつつあるのですね。

そして結論は…… みんな違ってみんないい!

モノを持つことは悪いことではありません。なんでもかんでも「持たないほうがエコ!」「シェアすればムダがなくていい!」ということではないはずです。

クルマでいえば、座談会でひとりのママが「夫が独身時代から乗っているクルマに愛着がありとても大切にしていので、今もそのクルマに乗り続けています」と発言していました。

ママとしては経済的なことを考えるとカーシェアいいなと思ってはいるけれど、「家族の一員みたいに愛称までつけて大事にしているクルマの存在」が夫にとっての幸せだから、それは尊重しているわけです。

たった二人の夫婦でも、考え方に違いはあるのです。さまざまな選択肢から選んだ「私の幸せ」があり、夫には夫の、子どもには子どもの、隣の人には隣の人の、みんな違った思いや価値観を持っている。そんな当たり前のことを、私たちはつい忘れがちです。

 

「私は私」と自分の価値観は大事にする。そして、たとえ違いはあっても、相手の価値観も理解しようとすることは大事だと思います。家族や友人、できることならば周囲にいる人すべてを、価値観を含めて理解し、認め合い、尊重する。多様な価値観を認め合ってライフスタイルを築き上げていくことが、それこそ本当の幸福感につながるような気がします。

私の思いも、誰かの思いも、共有(シェア)し、共感もできたらいいですね。シェアリングエコノミーを支え、発展させ、最終的にエコロジーにつなげるのは「気持ちをシェアすること」かもしれません。

多くの選択肢のなかから自分なりの幸せを選ぶ時代です。同時に他の人の価値観を否定せずに、受け止め、「うん、そういうのもあるよね」と認めること。

それってつまり、「みんな違ってみんないい」ですよね!

どうでしたか?

シェアリングエコノミーを中心とした話ながら、最後は「みんな違ってみんないい」という言葉につながりました。多様性の時代、画一的な幸せから「私の幸せ」を選ぶ時代に。ひとつの言葉でも、考えることでどんどん話は広がります。

LAXIC編集部ではこれからもホットワードや、身近にあって意外と意味がわからない言葉を取り上げ、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。

 

ライター 大橋礼
年の差15歳兄弟の母。DTP会社勤務後、フリーで恋愛・料理・育児コンテンツを執筆中。今や社会人長男のママ仲間とは「姑と呼ばれる日」に戦々恐々しつつ、次男の小学校では若いママ友とPTAも参戦中。飲めば壮快・読めばご機嫌! 本とお酒があればよし。

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