友人のSNSに感じるもやもや…は「自分」を見つける大切な鍵
友人のSNS投稿を見てもやもやすること、ありませんか?
親しければ親しい人ほど、投稿を見てもやっとした気分になることは、誰にでもあるのではないでしょうか。
ある調査*によると、20代~50代の働く女性の48.4%が「SNS疲れ」を感じているそうです。
ワーママは、働く人、母、妻とハードな役割をこなすため自分のイメージ(アイデンティティ)が揺らぎやすいと私は感じています。
さらに女性のライフスタイルの多様化によって、就職・結婚・出産・育児とライフイベントのたびに生き方を左右する選択を迫られることが多くあります。だからこそ「何かを諦めてきた感じ」を心のどこかに抱いている人が多いのも事実。
そんなワーママにとってSNSは心がざわつく要素が満載。キャリアアップしていく友達には焦るし、丁寧な暮らしをする友達はうらやましくて、仕事も家事も完璧な友達にはめまいがします。
自分では納得してこの選択を選んだはずなのに、なんだかもやもやする…… そんな人も多いと思います。
実はそんなもやもやこそ、大切にして欲しいのです。
(*…森永乳業調べ)
もやもやさせるSNSが教えてくれること
もし特定の投稿や友達にもやもやするなら、それはあなたにとって「本当にしたいこと」を思い起こさせるスイッチなのかもしれません。
こんな仕事がしたい、こんな生活がしたい、こんな風に認められたい…… そう感じさせる「何か」があるのですよね。
じゃあ自分も! と、すぐ「何か」ができれば話は簡単なのですが、それはなかなか難しいと思います。その「何か」はとても見えづらいからです。
突然ですが、
「これからは仕事も家庭も気にせず、本当にしたいことをしていいよ。」
そう言われたら何をしますか?
遊びに行きたい! とか、とにかく眠りたい! とか、一時的な行動はすぐに思い浮かびますよね。でも、「本当にしたいこと」と言われるとなかなか具体的には思い浮かばないのではないでしょうか。
意外なことに、自分が本当に何をしたいかは、とても曖昧になっているものなのです。
子どもの頃からの夢や憧れ、自分の力を試せる挑戦。そうした「本当にしたいこと」はきっと誰にでもあると思います。でも大人になるにつれ、実現性や罪悪感や葛藤から「どうせできない」と思うことが多くなりませんでしたか。そうして打ち消すことを繰り返すうちにだんだん曖昧になっていくのです。
SNSでキラキラしている友達はうらやましく、時に妬ましくもありますよね。うらやましさは手の届かないものに、妬ましさは手の届くものに対して感じるとも言われています。
SNSは友達の投稿だからこそ自分にも手の届く幸せのように感じるもの。うらやましいのはもちろん妬ましさも感じやすいのです。でもこうした感情は押し込めてもなくなることはありません。逆に強くなってしまうのです。
だからSNSを見てもやもやするときは負の感情を押し込めるより、その奥にある自分の気持ちにフォーカスする方がいいのです。そこには忘れかけていた「本当にしたいこと」が隠れていませんか。
「私、何かしたいんだ」と認められるだけでも大きな一歩
SNSを見て、うらやましさや妬ましさに囚われたり、「私の人生これでよかったのかな」なんて考えることは一旦ストップ。その代わり「私、何かしたいんだな」「変わりたいんだな」と自分の気持ちを認めてあげてください。
これまで「今の私にはどうせできない」と打ち消したり「できていない自分がみじめ」と気付かないふりをしてきたなら、気持ちを認めてあげられるだけで大きな一歩です。
「本当にしたいこと」は自分にとってとても大切なものです。そのため無意識に後回しにすることもあります。失敗してそれを失うのが怖いからです。
だからすぐに始められなくても無理はありません。大切なものを失う痛みを避けたいと思うのは人間の自然な感情です。今すぐにできない自分にもやもやしなくてもいいし、今は曖昧でもいいのです。
自分のためにも家族のためにも、したいことを大切に
私は、仕事も家庭も忙しいワーママこそ、何かをしたいという正直な気持ちを大切にしてほしいと思います。
特に「自分の気持ちを大切にするなんてただの甘えだ!」と自分を厳しく律してきた人ほど自分の気持ちがわからなくなりがちです。でも気持ちに蓋をすることはよくありません。それが長く続くと自分と他人の気持ちの境界が曖昧になってしまいます。「自分は自分、他人は他人」と一歩引いて考えることがしづらくなり、他人にイライラしたり嫉妬しやすくなったります。職場では他人のミスが許せず、子育てでは子どもを過度に思い通りにしようとする、そんなことも考えられます。
それは「私はやりたいことをこんなに我慢しているのに!」という抑圧された気持ちの発露でもあります。SNSでももやもやどころかイライラしたり嫉妬心を抑えられないほどなら、同じ状態かもしれません。
SNSで誰かの幸せに振り回されない。自分の人生を取り戻す
今すぐ何かを始められなくても「私、何かしたいんだ!」と認めてあげるだけで前向きな気持ちが沸いてきます。なんとか時間を作ろうと工夫したり、これまで知らなかった世界を知ってわくわくしたり。きっと、やらなければならないことで終わっていた毎日が変わりますよ。
もやもやして自分の生き方に自信をなくしてしまうより、何かしたいと思っている自分を大切にしてみませんか。今はできなくてもいいし、曖昧でもいいのです。私にはしたいことがある、なりたい自分がいる、と知ることは、誰かの幸せと比べる時間を終わらせて、自分の人生を自分の手に取り戻すことです。