【お悩み相談室:MONEY】夫婦のお財布を一緒にするにはどうしたらいい?
【QUESTION】
5歳と2歳の子供がいる共働き家族です。子供が産まれるまで、夫婦の収入を別々に管理し、自由に使っていたので、子供が産まれた今でも夫婦で財布が別です。
そろそろ子供も小学生になりますし、教育費もかかってくるので、1つの財布で管理した方がいいのでは?思っていますが、主人が応じてくれません。
日々の生活費は、気がついたほうが出すスタイルです。なんとなく不安を感じており、きちんと1つの財布で管理したいのですが、どうやって説明、説得したら納得してもらえるでしょうか?
【ANSWER】住宅ローンアドバイザー・証券外務員1種、FP1級 清水斐さんからのANSWER
お子さんを出産されてもそれぞれの管理でどうにかなっているということは相談者の方にしっかりした収入があるということでしょう。素晴らしいことですね。
ただ、これからお子さんの教育費を考えていくには不安な気持ちがおありなのは、理解できます。「お財布を一緒に」というご意向ですが、もしかしたらそれが直接の解決には繋がらないかもしれません。順を追って考えていきましょう。
【目的は?】そもそも何故一括管理にしたいのか。
共働きの夫婦の財布を一緒にすることは全体の収支を管理する、という意味では有効です。計画的に貯蓄をするにも、一括管理のほうがやりやすいでしょう。一方で、お互いの財布の中身が分かることで心理的にもストレスが掛かるという側面もあります。(だから無駄な出費が減って貯まりやすいとも言えますが…)
一括管理はあくまで手段の一つにすぎません。まずは、なぜ一括管理をしたいのか?目的を改めて考えなおしてみます。
今回の場合は「お子さんの教育費(プラスご自身たちの老後生活費?)の準備をしたい」ということになりますよね。
勿論、ご主人を説得して一括管理をした上できちんと貯蓄が出来れば一番です。ただ、その方法にこだわりすぎて先に進まないのであれば、先ず目的を達成するための行動を起こしたほうが良いかもしれません。
【目的は共有できているか?】ご主人が応じない理由は?
ご主人にも「応じたくない」理由があるのかもしれませんよね。自由に使えるお金が少なくなる(なくなる)のが嫌、一括管理するにも人任せにしたくない、これまでどうにか出来たので方法を変えたりルールを作ったりが面倒…。などいろいろな理由が考えられます。
相談者様からしたら「そんな事言っている場合じゃない!」と思ってらっしゃるでしょう。残念ながらその緊急性がいまいち伝わっていないようです。
今回この相談になったきっかけの教育資金が、実際にいくらかかるか・何年以内に準備しないといけないのか・今いくら蓄えがあってあといくら不足しているのか、この情報がご夫婦で共有できていないのではないでしょうか。
教育費を考えると、1人暮らしをして私立大学に行くと1000万円掛かることも珍しくありません。そこまで行かずともその場でポンと出せる金額ではないことは確かです。
そこで、お2人のお子さんに対して『親として』どれくらいまで準備してあげたいのかを話し合ってみてください。親として、ということが重要です。やはり目先の自分の楽しみを優先したくなるのが人間です。そこを我慢してでも子供に必要の為に、と考えていかなければいけません。
その情報を共有した上で今後の目標貯蓄金額と貯蓄方法を考えてみてはいかがでしょうか。
もし、一括管理どころかその話し合いすら応じないようでしたら「子供の教育費の積立で毎月○万円必要だから」と結論だけ提示して生活費と併せて出してもらいましょう。
【目的達成のための妥協点を探る】一括管理でないといけないのか。
相談者さんには、一括管理をすることで安心したいという思いはあると思います。
ただ、一番重要なことは「必要な貯蓄をすること」です。一括管理は難しくても、将来に向けてのお金の準備はしっかりやれるよう、ご夫婦で協力していってくださいね。
最後に…お子様の年齢を見るとお2人とも今幼稚園または保育園に通っている年齢です。
小学生になると一旦教育資金としての支出は減ります。これからの小中学生の期間が教育資金の中でも段違いにかかる大学費用の一番の貯め時です。小学校に入学して、学費が少し落ち着いたから切り詰めていた生活費を上げる・・・ではなく生活水準は維持しながら積極的に貯蓄を行っていってください。
安心できる貯蓄計画が立てられるように、頑張ってくださいね。
【回答者】 住宅ローンアドバイザー、証券外務員1種、FP1級 清水斐
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