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2016.02.22 2023/05/31

子どもの気持ちに寄り添いながら障がい者雇用分野にチャレンジするワーママ

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子どもの気持ちに寄り添いながら障がい者雇用分野にチャレンジするワーママ

「育休復帰後、働き方の変化に対応できない自分に自信が持てず、引け目を感じていた...」と語るのは障がい者雇用を支援するインテリジェンスグループの障がい者雇用支援および特例子会社、株式会社フロンティアチャレンジで広報マーケティングに携わる猿川さん。それでも、「自信がないからと言って何もしないのは、自分の成長を妨げるだけ...」とインテリジェンスのキャリアコンサルタントから、障がい者雇用分野への新しいチャレンジをされます。そんな猿川さんに、未経験のことにチャレンジしたことで得た学びや、多様性の中で働くために大切なことを伺いました。

育休復帰後、制約のある中で働く自分の変化に対応できず
自信が持てず引け目を感じたことも

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宮﨑猿川さまのキャリアについてまずは教えていただけますか?

猿川さん(以下、敬称略)インテリジェンスが運営する転職支援サービスDODAでキャリアコンサルタントとして人材紹介事業を13年程行い、その後、インテリジェンスグループの特例子会社であり、障がい者雇用を支援するフロンティアチャレンジに出向して2年程になります。

インテリジェンスのキャリアコンサルタント時代に出産され、その後育休復帰されていますよね。キャリアコンサルタントはワーママが働きやすいのでしょうか?

猿川現在4歳の娘が0歳11か月の時、育休前と同じキャリアコンサルタントとして、まずは10時〜17時で復帰しました。

職場には育休から復帰した先輩キャリアコンサルタントが多くいたので、働きやすい体制が作られていました。アシスタントがきちんとついてサポートしてくれますし、転職相談に来られる方も子どもがいる状況を配慮してくれるケースが多かったですね。また、初回は1時間半ほどじっくりカウンセリングを行うのですが、その際にしっかり関係構築をすることを心がけていました。そこできちんと信頼関係ができていれば、突発的な出来事に関してもご理解いただけることが多く、とても助かりました。

では、ワーママ生活は割とすんなりと?

猿川いえいえ、実は大変で覚えてないことも多いです(笑)。子どもが5ヶ月の頃、主人が単身赴任することになりまして…。お互いの実家も遠方なので、2年間ほどは全て1人でやりくりしていました。覚えていないということは、きっとなんとかできていたんだと思うことにしています(笑)。

また、出産前は24時間のほぼ全てを自分のために使える生活でしたので、時には仕事の区切りがいいところまで、時間を気にせず働くことができました。出産後の今は、保育園のお迎えがあり、子どもが私を待ちわびていますので、そうはいきません。今思うと、その変化になかなか対応できず、思うように仕事を進められないことで自分に自身が持てず、諦めて逃げていたところもありました。ただ、自信がなくても何もしないのは自分で自分の成長を妨げるし、人材として価値が下がる一方なので、勇気を出して発言したり、新たな仕事をみつけるようにしています。

フロンティアチャレンジへの出向や、営業部門から管理部門への変化もそのチャレンジの1つですね。ちょうど主人の単身赴任が終わることが見えてきた時期に、何か新しいことをやろうと決め、現在のフロンティアチャレンジでの業務を志望しました。

キャリアコンサルタント時代、たくさんの方の転職をご支援する中で気づいたのですが、転職後に更なるステップアップをした方はみなさん常に学び、新しいことに取り組んでいました。その学びがあったから、私も一歩を踏み出せたのだと今強く感謝しています。

子どもの気持ちに寄り添いながら、未経験の業種・業務にチャレンジ

宮﨑現在の職場、フロンティアチャレンジはインテリジェンスグループの特例子会社とのことですが、どのようなことをしている会社なのでしょうか。

猿川まず障がい者の雇用と特例子会社について説明させて頂きますね。特例子会社とは障がい者に配慮した職場環境を作り、障がい者の雇用促進をはかっている会社のことです。現在、日本では従業員数50人を超える全ての事業主に常用雇用者数の2.0%以上の障がい者を雇用する義務がありますが、対象企業の52.8%が未達成です。

フロンティアチャレンジは自社で障がい者雇用を促進し、その経験・知識をもとに顧客企業に対する障がい者雇用支援事業を行っている珍しい形態の会社です。

新しいチャレンジの場として、障がい者雇用という分野を選んだのはなぜですか?

猿川人材業界の経験を深めて行こうと考えたときに、何か特化した専門領域を経験してみたいと考えました。グループ内に多種多様な領域がある中で、障がい者雇用は、まさに、今まで知識も経験も全くないし想像もつかない領域でしたので、あえてチャレンジしてみたいなと思いました。

実際、チャレンジしてみてどうでしたか?

猿川私は現在、広報マーケティングの仕事をしておりまして、業務内容もキャリアコンサルタントとは全く違います。以前は直接対面でのコミュニケーションが多かったのですが、現在は文章で情報発信する機会が多いため、同じことを伝えるにもどんな表現が最適で誤解なく伝わるのかを日々意識しています。もっともっと、言葉の引き出しを増やしていきたいですね。

今までのキャリアコンサルタントとしての業務でもメールなど文章のやり取りは多くありましたが、自分の意図とは違って伝わることがたまにあったんですよね。大きなトラブルにはならなかったものの、もしかしたら、不快に思った人はいたのかもしれないですし、もっとコミュニケーションスキルを磨く必要があると常に思っています。

フロンティアチャレンジでの仕事をはじめてから、勤務時間を1時間短くされていますよね。それはなぜですか?

猿川実は、業務が変わり、仕事に使うパワーが増したからなのか、子どもの情緒が少し不安定になったんですね。私の変化を敏感に感じ取ったのかもしれません。そこで、子どもとどうしたらいいかを話し合い、「5時までにお迎えに行く」ということになったのです。それで1時間勤務時間を短くして、10時〜4時の勤務にしています。

1時間短くされて、お子様の反応はどうですか?

猿川物理的に、自分のお迎えが最後のほうではなくなったことから多少は納得してもらえたように思います。しかし、小手先の工夫だけでは根本的な解決にはならないので日々誠実な言動に心がけていますね。

ワーママもあらゆる制約のうちの1つにすぎない
人にはそれぞれの価値観や働き方がある

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ワーママにまつわるメディアを作っていて、ワーママというのは単なる制約の1つで、大きく捉えると障がい者の問題も同じところはあるのかなと思うのですが、実際、障がい者の雇用に関わる仕事をしていて、どう思われますか?

猿川まさにおっしゃる通りで、働くというテーマで俯瞰してみた場合、「障がい」とは制約とも言い換えられると思います。同じくワーママが直面する問題というのはあらゆる制約のうちの1つだと思います。また、様々な価値観や働き方が混在する環境を、フロンティアチャレンジに来て改めて実感しています。制約があるなかで、安定して就労し、個々の社員が活き活きと働き力を発揮できるか?というのは、シニア層や女性の活躍とも似ていると感じる部分が多くあります。

フロンティアチャレンジでの勤務においても、自分もそうであるように人にはそれぞれの価値観や働き方があるものだ、と思いながら日々仕事をしています。

多様な人たちと共に働く上で、「それぞれの価値観や働き方を理解・尊重し、それを鑑みて協業・協力することが大切」なのかなと思います。

猿川さまが今後お仕事でチャレンジしたいことは何ですか?

猿川これからも、年齢にとらわれずに未経験のことにチャレンジしたいと思っています。今回、営業部門から管理部門へ異動したのもその一環です。

私の場合、出産してからの変化に対応しきれず、自分に自信が持てなくなり、引け目を感じたり、可能性をあきらめたりして逃げていたところがあるので、まずはマインドセットのし直しから始めています。

少し古いのですが、キャリアのVSOPという言葉があり、年代ごとに培う・大事にすべき事柄を指しています。

20代はVitality
30代はSpeciality
40代はOriginality
50代はPersonality

人材業界に長年いる身で恥ずかしながら、この言葉を意識し始めたのは大変遅く、出産した30代半ばのことでした。もうじき40代を迎える中で、果たしてOriginalityを培うだけの準備があるだろうかと考えると大変焦りました。

少なくとも、組織で仕事をしていく中で求められる役割はどんなことなのか意識できたので、自分の強みと弱みを認識する助けにはなりました。

40代は私にとって機会(Opportunity)を創る年代だと思っています。もっと早く気付いて行動していればよかったのにと後悔することも多々ありますが、これが私のペースなので割り切るようにしています。

これまで不器用に寄り道しながらの人生でありキャリアでしたが、全てに意味があることだと信じて、機会に変えていきたいと思います。

新しいチャレンジにはパワーも必要で、お子さまをきちんとフォローし、気持ちに寄り添いながらチャレンジをし続ける猿川さん。ワーママがチャレンジをしていく上で、欠かせない大切なポイントだと思います。そして、ワーママも多様性の1つにすぎず「人にはそれぞれの価値観や働き方があり、それを理解・尊重することが大切」という点は、働く上で常に心に留めておかなければいけないテーマなのではないでしょうか。

プロフィール

猿川 道代さん

株式会社フロンティアチャレンジ 事業管理部 広報マーケティングチーム

大学卒業後複数の会社で営業職を経験したのち、2001年より株式会社インテリジェンスにて人材サービスに従事。主にキャリアコンサルタントとして転職希望者の支援を行う。2014年から障がい者雇用分野に特化したグループ会社である「フロンティアチャレンジ」に参画、現在は広報担当。4歳の娘との時間を最大限楽しめるように、ダイエット中の夫と共に体力づくりに邁進中。

文・インタビュー:宮﨑 晴美

ライター

ラシク 編集部


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