金融業界からマスコミ業界へ
オーストラリアでキャリアチェンジをした2児のママ

ラシク・インタビューvol.20

日豪プレス 編集・翻訳・ライター 大木 和香さん

ワーママになってから職種を変更するのは、とても大変に思えるもの。でも、ワーママだからこそ、ジョブチェンジの機会が訪れることもあります。今回のラシク・インタビューは、日本でワーママを経験したのち、ご主人の転勤に伴い家族でオーストラリアに渡り、かつてより携わっていた金融系の仕事につきましたが、その後「やってみたかった仕事をしよう」とキャリアチェンジをし、オーストラリアで発行されている日豪プレスで編集・翻訳・ライターの仕事をされている2児のワーママ・大木和香さんです。

オーストラリアの25歳〜54歳の女性の就業率は80%を超えている!

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宮﨑日本でもワーキングマザーを経験した後、オーストラリアに行かれましたよね。日本とオーストラリア、どちらでもワーママを経験してきて、働きやすさの違いやワーママ率はどうなのでしょうか?

大木さん(以下 敬称略)オーストラリアの女性の就業率はとても高くて、実は25~54歳の女性の就業率は80%を超えているんです。妊娠・出産を経て職場復帰する際も、ワーキングマザーが働きやすいように、パートタイムや週3回出勤など、勤務体系に様々な選択肢を用意している会社が多いですね。正規雇用と非正規雇用の待遇格差も日本に比べればはるかに小さく、それも雇用形態にこだわらず仕事を続けられる理由のひとつかもしれません。続けるか・辞めるかの選択ではなく、周りの人も「どうしたら続けられるか」を一緒に考えてくれる気風がありますね。また、2013年からはDad and Partner Pay(父親・パートナーの育児手当)が支給され、男性も2週間の育児休暇取得が取れるようなりました。その後も、週数回の在宅勤務をしながら女性と交代で育児をするなど、男性側にも色々な選択肢があります。「定時に帰る」「子育ては女性だけのものではない」という考え方が大多数なので、そういった社会全体の考え方も働きやすい環境を作っている一つだと思います。

勤務体系に選択肢があったり、正規雇用と非正規雇用に待遇の格差がないのは、続けやすさに一役買ってそうですね。日本でも男性が育児休暇を取る事は可能ですが、日本に比べて多くの人が取得されているのでしょうか?

大木私の知り合い、友人の旦那さんたちほとんどが取っています。「仕事が忙しくて取れなかった」というのを聞いたことがありません。また、Dad and Partner Payは父親だけではなく、LGBT同士の養子縁組や、または事実婚の男性パートナーも取得できる制度で、私はそこを高く評価しています。さらに多くの男性が子どもの養育に参加できるようになりました

それでは、オーストラリアの保育園の入りやすさや価格などはどうですか?

大木私立と市が運営している保育園がありますが、ワーママが多いエリアではどちらも長いウェイティンング・リストがあります。日本の様に点数制ではなく、申し込みの先着順になっているため、産後すぐに職場復帰をする人は妊娠中から予約をしています。しかしながら、オーストラリアの保育料は驚くほど高く、私立・市立ともに一日120ドル(約11000円)ほどです。オーストラリア人、条件を満たす永住権保持者は国からの補助金(年間上限額7500ドル)が受けられ、保育料が安くなりますが、それでも一日あたり50~60ドルの保育料は日本に比べるとはるかに高いですね。

「残業を前提とした労働はしない」ことがワーママの一番の助け

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宮﨑例えばベビーシッターなど、社会として「助ける文化」は整っていますか?

大木「ワーキングマザーを助ける文化」としてはとても成熟していると思います。最初に述べたように、働き方に選択肢があること、社会・会社が一緒になって女性の離職率が下がらないように、制度や補助金の見直しを進めています。さらに、一番の助けとなるのが「残業を前提とした労働をしないこと」ではないでしょうか。オーストラリアでは定時が近づくと皆ソワソワしだして、定時にはバタバタと帰ります。とにかく、何よりも家族との時間やプライベートを大切にする国です。日本の職場は時短だったこともあり「すいません、お迎えがあるので」と言って、残業出来ない事に対して、つねに頭を下げていたような気がします。ベビーシッターもインターネットやエージェントを通して簡単に探すことができます。オーストラリアは人件費が高い国なのですが、ベビーシッターは一1時間17~25ドルぐらいと日本に比べると割安です。私も本当に必要な時にはベテランの方を探してお願いしています。

やはり、ワーママの働きやすさを語る上で、「残業を前提とした労働をしないこと」は一番のキーポイントですよね。大木さんは、オーストラリアでキャリアチェンジされていると思うのですが、その理由ときっかけを教えて頂けますか。

大木日本では外資系の投資銀行で株式に関わる業務を長年していました。メルボルンに来たのは夫の転勤がきっかけですが、英語を使う環境で子ども育てるという目的で永住しました。メルボルンに引っ越しして間もなく、オーストラリアの銀行で勤務しましたが、その時の仕事が子供との時間を減らしてまで、この先何年も続けたい仕事とは思えず、自分の考えを変えることにしました。働くことを止めてしまうのではなく、自分のやりたいワークスタイルは何か、何が必要で何が不必要か、私がしたいこと、できることは?と自問自答しながら見直しました。そして、今よりも時間的に余裕をもって子どもと向き合える生活をするために選んだのは「通勤しない仕事」でした。辞めてすぐに今の仕事に出会い、私にとっては全く違う分野の仕事でしたが、40代を目前に新たな挑戦をすることにしました。

ワーママになってから「やりたいこと」を仕事にできるのは、とってもステキですね。では、今のお仕事内容と、ワークスタイルは?

大木現在の仕事はオーストラリアで発行している日本語の新聞「日豪プレス」でフリーランスのライター、編集、翻訳をしています。メルボルンを担当し、自分のカフェ&レストラン・コラムを書いています。

仕事・プライベート時間を含めて、1日のスケジュールは?

大木上の子が小学校付属のプレップ・スクールに行き出してからスケジュールがすっかり変わりました。オーストラリアの小学校は子どもが高学年になるまで親が送り迎えをするのが普通で、一日の予定は、送り迎えを中心にスケジュールを立てます。仕事は日々時間のある時にこまめに情報を集め、締め切り前にまとめて書きあげます。

大木さんのスケジュール

6:00~30 下の子が起床、子どものお弁当作り
8:40 プレップスクールに夫が子どもを送りに行く。
9:00~12:00 下の子を見ながら、家事全般を済ませる。買い物がある場合はこの時間帯に行く。仕事のメールチェックを軽く済ませる。
13:00~2:00 下の子がお昼寝中に、仕事。
お昼寝の後から学校のお迎えまでに、夕食の下ごしらえを簡単にしておく。
3:15 プレップスクールのお迎え。放課後、習い事がある日は車で送迎、帰宅後は学校の宿題を一緒にして、日本語の絵本の読み聞かせをする。
6:00 夕食
7:00 お風呂
7:00~7:30 夫が帰宅。
7:30 下の子の寝かしつけ
8:00~9:00 夫が上の子に英語の本の読み聞かせをして、寝かしつけをする。
8:30~9:00 締め切りの2週間前からは、この時間から仕事開始
12:00 就寝

旦那様が7時過ぎに帰宅されるというのは、さすが家族の時間を大切にするオーストラリアですね。それでは、ご夫婦での家事分担を教えてください。

大木私の方が時間の融通が利くので料理、掃除は私が担当し、アイロンがけ、洗い物などは手が空いている人がするといった感じでゆるく分担しています。オーストラリアの家には大型食洗器が備えられていて、何でも投げ込めばいいだけなので、これでだいぶ家事が楽になりました。「たかが食洗器、されど食洗器」これのおかげで夫婦間の家事ストレスが驚くほどなくなりました。時短してくれるツールはどんどん使い、その時間は出来るだけ家族との時間、自分達の趣味の時間にあてています。

育児は長距離を走るマラソンのようなもの
仕事は結果が分かりやすい短距離走。働くことは「挑戦」すること

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宮﨑子どもが産まれてから、仕事を辞めたいと思った事や、なぜ働いているだろうと疑問に思ったことはありますか?

大木子どもが生まれてからは、仕事をする意義が明確になりました。でも、そこに行きつくまでには、続けるべきか、どういう働き方をしたいかと自問自答する日々がありました。特に、子どもが病気の時は色々と考えさせられました。仕事をしていなければ、咳をしている子どもの外出は避けますが、働いているとそうはいかないのが現実です。「休んでいい」と上司から言われても、さすがに頻繁に連続したお休みは取りづらく、熱はないからとはいえ、コンコンと咳をする子どもと登園する時は「本当に働いていていいのだろうか」と何度も何度も思いました。

働きながら育児をしていて、うれしかったことを教えて下さい。

大木自分の世界が広がったことで、物事をいろいろな角度から考えられるようになったことです。それから、本当に小さなことではくよくよしなくなりました。私の仕事について興味があるらしく、5歳の息子が色々と面白い質問をしてくるのがとても嬉しいです。

大木さんにとって「働く」とは。ママになって「働く」意味は変わりましたか?

大木自分の仕事に対して何らかの対価が支払われるということ、また、どんな仕事でも続けることに意義があると感じています。育児は長距離を走るマラソンのようなもので、仕事はした分だけ形になってすぐ分かる短距離走と思っています。その両方を体験しながら、自分のアウトプットしたものに対して人からフィードバックをいただいたり、アイデアを共有するなど、他者との社会的な繋がりも見えるのが楽しいです。子どもの成長に合わせ、長期で物事やキャリアを考えるようになり、考え方や働き方も様々なこだわりを捨てて、「働く=義務」から「働く=挑戦」と心から思えるようになりました。

オーストラリアの女性の就業率が80%もあることには驚きました。そして、「残業を前提としない働き方」はこれからの働き方を考える上で欠かせないポイントですよね。子どもの成長に合わせてキャリアを考えながら、新しいことに挑戦している大木さんのキャリアには多くのヒントをもらえそうです。ワーママだからやってくる新しいチャンスは皆さんの周りにもあるかもしれませんよ!

大木 和香さんプロフィール
1974年、宮城県生まれ。イギリス留学後、外資系銀行、証券会社のデリバティブ部門に勤務、中間管理職を経て2010年に男の子を出産。2011年に子どもを英語圏の多国籍な環境で育てようと、豪育ちのドイツ人の夫、息子とオーストラリアのメルボルンへ移住する。オーストラリアの銀行勤務をしたのち、オーストラリアで発行している日本の新聞「日豪プレス」でライター・編集・翻訳者としてフリーランスの仕事を始める。2014年に第2子を出産。現在もメルボルン担当としてニュースやインタビュー記事を書きながら、自身のコラム「それでも恋するメルボルン」では子連れで楽しめるメルボルンのおいしいカフェやレストラン、「世界一住みやすい街」のその魅力とライフスタイルを発信している。
HP:http://nichigopress.jp/category/column/sore-koi/

ワーママを、楽しく。LAXIC

文・インタビュー:宮﨑 晴美

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